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人材育成の現場で見聞きしたあれやこれやを徒然なるままに。

「心からお詫びしたいと思います」の「したい」と「思う」

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大臣の舌禍?事件があったばかりですが、TV観ていて、ふと。

「心からお詫び申し上げたいと思います」
「前向きに善処したいと思います」
「精一杯努力していきたいと思います」

・・・・・

なぜ、「思う」のだろう?
なぜ、「したい」のだろう?

自分のことなのに。

「お詫び」する、のではなく、
「お詫びしたい」、
さらに、
「お詫びしたい」と「思う」。

ずいぶん他人事のような。行動に結びつくまでの道のりが遠いような・・・。

「心からお詫び申し上げます」
「前向きに善処します」(←これ自体もあいまいだけれど)
「精一杯努力します」

と言い切った方が潔いと思うのだけれども。

今年、ある企業の新入社員研修総仕上げ発表会に参加した時のこと。

「・・・以上のことから、私達Aグループでは、配属先では××を常に意識し、さらに学習を続け、組織に貢献しきたいと思い・・・、あ、貢献しますっ!」

と言い直した方が多く、「”したい”と”思う”と言うな」と注意されてきたのだな、「自分の意思をスパッと述べよ」と指導されてきたのだな、とほほえましく聴いておりました。

「貢献したいと思います」と「貢献します」では、言葉の重みが違う。そこに現れる本人の覚悟が違う。

「貢献したいと思います」が、「できなかったらごめんね。いろいろ不可抗力もあってできないこともあるかも知れないけど、一応、心意気だけは”貢献したい”とは思ってるかんね」(再び、東海林さだお風)。

「貢献します」は、「四の五の言わず、とにかく、”貢献します”っ! そういう覚悟がちゃんとありますっ! だから見ててくださいっ!」という明確な意思が見えるからでしょう。

たぶん、そういうことです。
「したい」も「思います」も少しやめて、「言い切って」みよう。うん、そうしよう。

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