NHKスペシャル「揺らぐアメリカはどこへ 混迷の大統領選挙」を観ました。
いや~…。
アメリカ、ヤバいな。
そもそも「ヒラリーとトランプの一騎打ち」という状況にならざるをえなかった時点ですでに詰んでいるといっていいのかも知れない。
番組内でもアメリカの若者が
「どちらかが大統領になるのかと思うと笑い事じゃない」
って言ってましたね…。
どっちが勝ってもあまり期待できそうにないという地獄。
NHKスペシャル「揺らぐアメリカはどこへ 混迷の大統領選挙」の番組内容はこちら。
アメリカ大統領選挙が異常事態だ。過激な発言を繰り返しながら白人中間層の熱狂的支持を得るトランプ候補。“トランプ現象”はグローバル化に翻弄される労働者の現体制への“抵抗”なのか。一方豊富な政治経験がありながらも苦戦するクリントン候補。格差是正を訴える若者たちにとってはクリントン氏も打ち破るべき体制側の壁だった。反移民感情が高まり「パンドラの箱」が空いたとも言われるアメリカ。この地殻変動の行方とは…
番組ホームページはこちら。
NHKスペシャル | 揺らぐアメリカはどこへ混迷の大統領選挙
※再放送は2016年11月9日(水) 午前0時10分(50分)
非常に興味深い内容でした。
ということでさっそく感想。しかし、記憶力が悪すぎて、細かい部分は全然覚えていないという状況。
「このフレーズ、引用したいな!」っていう名言的な何かがいっぱいあったんですけどね、ことごとく思い出せません。
ちゃんとメモしてないとダメですね。
多分メモしても書くのが遅くてメモりきれないと思うんですが。
まぁとにかくですよ、ザックリ行きますよ。
違ってたらごめんなさい。
気になる方はぜひ再放送をチェックして見てください。
とりあえず、どうしてヒラリーが苦戦してるのか?っつ~と。
日本に住んでいると
「どうしてトランプみたいなクレイジーなじいさんがあんなに人気あるんだ?」
って思うじゃないですか。
「まだヒラリーの方がマシなんじゃね?」って。
でもねぇ、実際、ヒラリーもかなり嫌われてるんですね。
信頼されていないというかな。
期待されていない、というのが正解に近いのかな。
「ヒラリーに任せたところで何も変わらない。むしろ悪くなるかも」
って感じている人も多いようで。
ヒラリーさんは政治家歴30年くらいなんですか?
実際の正確な数字は知りませんけど。
とにかく、アメリカはもうね、
「既存の政治家には何も期待できない。もう見限るべきだ」
って思っている人が大勢いるらしいんですよね。
「長年、プロの政治家たちに任せた結果、アメリカはこんなに酷いことになっちゃったじゃん。もうあいつらのこと信じないぞ」
ってところまで来ちゃってるわけですね。
(いや~…日本も他人事じゃないですね)
そこで、プロの政治屋ではないトランプに期待してる部分があるようで。
「ヒラリーよりはマシなんじゃないか。」
「もしかするとトランプなら、何かできるんじゃないか?」
って、可能性に賭けてみたいっていう気持ちね。
でもねぇ、実を言うと、
私が番組を観ていて非常~~に印象に残ったのは「熱心なトランプ支持派の人々」の主張でした。
主にアメリカ南部、メキシコとの国境近くなどに住んでいる白人たちの「不法移民」に対する不安と怒り。
やはり、こういうのは当事者になってみないと、その切実な悩みってのはピンと来ないもんですよね。
毎年、不法に国境を越えてアメリカにやってくる移民が35万人って言ってたかなぁ。
オバマ大統領が、移民に優しい政策を打ち出して以来、不法移民の数はどんどん増えているんだとか。
実際にそういう土地に住んでいる白人の人たちが、どれだけ困惑しているのか。
どれだけ移民に対して反感を抱いているのか。
そういうのって、日本に住んでいたら、なかなか分からないもんです。
2050年には、アメリカ国民の半数以上は白人以外が占めるという予想が出ています。
白人たちが危機感を募らせているんですね。
そのうち自分たちが少数派になっちゃうんじゃないか?って。
オバマ大統領が就任以来、
白人の愛国主義団体の数は8倍に増えたって言ってたかな。
南部に住んでいる白人の人たちは、
「正直に言うと移民いやだなぁ~。でもそれを口には出せないよな…」
って感じだったらしいんですよ。
「人種差別になっちゃうから、それは公には言えないな」
って、我慢してたんですね。
本音では
「移民こっちくんな!消え失せろ!」
って思ってたけど、ずっと言えなかった人々がいたわけ。
しかし
それをトランプが、代わりにズバッと言ってくれた。
「国境に壁をつくる!不法移民を締め出す!」
って。
それで今まで黙ってた白人たちも声をあげるようになった。
「移民消えろ!帰れ!」って。
「どうして不法移民を養うために我々が税金を払わないとダメなんだ!」
「うちの母親は移民が運転している車にひかれて死んでしまった!どうしてくれるんだ!」
不満爆発です。
きっと、万引きだとか、ケンカだとか、小さな犯罪やイザコザもいろいろあったんだと思います。
その時にトラブルを起こした相手が白人じゃなかった場合、思うわけです。
「ほら、やっぱり。これだから移民は受け入れるべきじゃないって言ったんだ」
って言い出すわけです。
いや~、なんというか、救いがない…。
これ、トランプが言うように国境に壁をつくるべきなんでしょうか?
それとも他に解決策があるんでしょうか?
移民の問題は、アメリカだけじゃなく、ヨーロッパでも大問題になってますね。
移民の受け入れを拒否する勢力がどんどん力をつけてきています。
イギリス、フランス、イタリア、
そしてドイツでさえも。
これ、どうしようもない話なんだよなぁ…。
移民の受け入れに成功した国ってあるんですかね?
日本でも、いずれ移民の問題が出てくるのでしょうか。
日本でも「介護の仕事とか、人が集まらない職種は、外国人にやってもらえば解決ですよね?」っていう安易な意見がチラホラあるみたいだけど。
「自分たちがやりたくない仕事は貧しい国の人にやってもらえばいいじゃん」
ってのは、違うんじゃないかな~って気がするんだよねぇ。
そんな簡単な話じゃないと思うのよ。
難しい問題です。
まとめ。結局、トランプが大統領になるのかね?
一時は
「ヒラリーで決まりでしょうね!」
みたいな論調が多くを占めていましたが、今また、トランプが盛り返してきてるそうじゃないですか。
いやいやいや…全然分からんね。
どうなっちゃうんでしょうか。
トランプが大統領になったら、日本国内にいるアメリカ軍がどうなっちゃうのかとか、全然予想がつきませんね。
まだヒラリーの方が、現状維持の路線な気がしますが…。
なにはともあれ、今回のNHKスペシャルで、トランプに期待する人々の言い分を目の当たりにして、
「その気持ち、分からんでもないなぁ…」
と思った次第です。
選挙当日の255日前(2月28日)に書いたエントリーはこちら。
(書いている中の人が、まだ「やさぐれキャラ」ですww)