思いつきだよ人生は


いささか酔ってます。もうかなり恢復したけれど。


昼ご飯を食べながら「ワインと日本酒は悪酔いしてやらかしたことが何度かあるので外では飲まないようにしている」などと話していたのに,帰り道に急に思い立って,いつものカフェで白ワインとサラダと丼というカフェ飯風味な夕食。この店と自宅(と泊まり前提のお外)では飲んでいいことにしている。


たいていグラス1杯飲めないんだけども今日は途中で具合が悪くならなかったので1杯飲み終えて,夫と電話で話しながらふんふんと機嫌良く帰宅して,ちょっと喋って電話を切って,さて買ってきた本でも読むか,となったところで,急にキた。


冷や汗だーだー。


自宅でも,しんどいものはしんどい。しんどいのは厭。


あとほんのちょっとでもいいので,アルコール分解酵素(丈夫な肝臓)が欲しかった。


以上前置き。


サッカーワールドカップもいよいよ決勝トーナメントに突入した。今日はそんなわけで珍しく23時を過ぎて帰宅したのだけれど,ワールドカップが始まって以来,23時−25時の試合の地上波orBS放送にはほとんどチャンネルを合わせている。見ているとは言えない。正面パソコン左にテレビ画面。耳だけしかも意識の外。ゴール前にボールが近づいてくるとブブゼラの音量が増すので,それに合わせてちらちらテレビを見る。ブブゼラ便利。


サッカーは4年に1度かもしれんけどこんな風に世間一般の皆様にも熱く興味を持ってもらえて羨ましいな,という話にはなる。隣の芝生はなんとやら。


そこで北京OQTのころの自分の日記を読みかえして,いやいやあのころはサッカーのワールドカップにははるかに及ばないものの世間一般を巻き込んだ盛り上がりがみられたじゃないか,と気づきはするし,去年のグラチャン*1でも,結果が良かったので独占局だけではあるけれどもかなりプッシュされてたことも思い出す。


それでもやっぱり,比べてしまって,どうやったらより人気が出るのだろう,とか,国際大会の放送番組はどういう形がより良いのだろうというようなことを,ついつい考えてしまう。


その辺のことは,バレーボール観る人界隈では定期的にループする話題で,おそらくわたしも定期的に同じ事を書いている。でも酔っぱらっているのでしつこく書く。


競技そのものが見て「面白い」かどうかについては,考えてもキリがないのでここでは触れない。そこは気にせずに,人気が増すと思われる要因を挙げると,以下の3つが大きいと思う。


・自国の代表が他国のチームとの試合で勝つ


・身近にプレイできる環境(や,観戦ができる環境)がある


・マスメディアでとりあげられる



1つめは,細かくはいろいろあるけど省略。


2つめは,発想としては地元のクラブ的なもの。幼い子ども達は(通学している学校にかかわらず)そのクラブでプレーし,年代ごとのチームがあって,もちろんトップチームはそれなりに強いといいな,というそれ。


でもこれは,現実には(ことにバレーボール界隈においては)すぐに簡単に実現できるものではない。


そこで,バレーボールinfoに掲載されていた順大の監督さんのインタビューを読んで,順大が週1回バレーボール教室を開いているというのを知り,ほほうと思った。


バレーボール界隈,ことに男子で,草の根で男子の競技人口を増やそうと思ったときに,大学というカテゴリは,下手したらVチームよりも「使える」。


定期でバレー教室ができるぐらいの環境が整った大学は限られるとしても,V・プレミアと同じぐらい(8チームね)はありそうだ。週1じゃなくてもいい。バレーボールをやりたい子にも大学当局にも選手(学生)にもメリットがある。いろいろとクリアしなくちゃならないことはあるだろうけれど,企業系のVリーグチームが同じ事をやろうとするよりはまだハードルが低そうに思える。よ,ね。


3つめは,他競技に比べるとかなり恵まれている一方で,いったんファン側に入ってしまった人から問題視されがちな部分。


どうせテレビ番組にタレントさんやアイドルさんが欠かせないのなら,フットサル的な感覚でソフトバレーをやってくれれば面白いのにな,と思った。ソフトじゃないボールだと指が心配,ビーチは人数少ないし足場が特殊。ゴール置くだけのフッサルよりはネットの設置という点でネックはあるけど,誰でも比較的安全に楽しめるし,人数も手頃。今度小学校の体育で必須になるらしいので,子どもにとっても身近だろう(今の小学生がテレビを見るのかどうかは知らん)。


できれば大会期間や大会推しのプレ期間だけじゃなくて,レギュラーの番組だとなおいい。プレーするのは元バレーボール選手や経験者のタレントさんや,もちろん時期を見て現役のいわゆる代表選手も連れてくる。ボールの感覚が違うから,案外へっぽこで良い勝負になるかもしれん。


その手のテレビ番組は見ないので,芸能人がガチで(またはボケで)スポーツやってるのが一般に面白いのかどうかはわからないんだけどね。そこでガチでやってくれれば,いざ大会となったときの応援コメントにも多少なりとも身が入りそうだし,観てる方だって,無理矢理感や抱き合わせ感が緩和されるかな,と。


以上,寝る前からフツカヨイでした。

*1:四大大会とは認めない

You are my shining stars.


東レアローズ大山加奈が,現役引退を発表したそうだ。


期待され,期待され,期待され,その名がまたたく間に広まり,期待され,怪我に苦しみ,期待に応えられなかったことを非難され,それでもまだ期待され,怪我に苦しんだ選手。ちょっと離れたところから見た彼女の高校卒業後の選手生活は,そんな風にうつる。


折しも昨日の深夜,上の記事を書いた直後に,スポナビにて東海大学八子大輔を取り上げた長文記事が掲載されていることを教えていただいた。


先のパンパシ*1を舞台にしたその記事は,その場でその試合を見ていたわたしには,凄まじく作り物めいて見えた。


パンパシのタイ戦の八子が悪かった,活躍していなかった,と言いたいのではない。たしかにその場で試合を見てはいたのだが,わたしには良かったとも悪かったともわからない。今大会は,バレーボール生観戦11年目にして初めて,試合中の記録をつけることを試みた。結果,ボールの行方とそのボールに触った人の背番号のみを注視することになり,会場の雰囲気や,試合の流れ,個々人の調子の善し悪しなどが,一切認識できなかった。


ただ,なんというか,たとえ結果がどうであれ,ほぼ同じような内容の記事が同じタイミングで掲載されたのではないか,と,そんなうがった見方をしてしまうぐらいに,お話ができすぎている。そんな違和感。何者かによる強い「八子推し」の意志を感じてしまうのは,斜に構えすぎだろうか。


その翌日に,大山加奈引退の報。


しばしば「スターシステム」と呼ばれるそれは,必ずしも成功をうむばかりとは限らない。


コートの上にはたった6人。リベロを入れても7人。ベンチ入り総計でも12人ないし14人。そんな少人数の団体競技なのに,なぜかそこからさらに人数を絞って,2人か3人のみをクローズアップするのが代表チームの国際大会を取り上げる際の通例になっている。クローズアップは大会前から大会期間にかけて行われ,ピックアップ対象の選手は期間を通して固定されている。そして,対象選手がある程度恒常的な活躍を見せ始めると,複数年にわたってそのほんの数名の選手に全てを追わせてしまう。


ほんの趣味程度の人から本気で取り組んでいる人まで,競技人口はけして少なくはない。トップレベルを目指して研鑽を積む多くの選手のほとんどは途中で夢破れ,ほんの一握りの成功者だけが,トップレベルのチームでトップレベルの競技を続けることができる。


その大会で代表チームに呼ばれる選手は,そのほんの一握りのそのまた一握り。彼らは,皆,とてつもなく強くて巧くて素晴らしい選手ばかりのはずだ。


とてつもなく強くて巧くて素晴らしい選手は,たくさんいたほうがいいじゃないか。みんなが少しずつでも彼ら自身の課題をクリアして,レベルを上げて,上を目指して,周りはそれをサポートすればいいじゃないか。


大会が始まる前は選ばれた選手全員の注目ポイントやチームで期待される役割を紹介してほしい。大会が進めば,その試合ごとに調子が良かった選手をクローズアップすればいい。


最初から本田一押しだったわけじゃないでしょ? だからって本田蚊帳の外だったわけでもないでしょ?


そこにあるお星様がもっと綺麗に輝けるように。そして,その輝きがより多くの人に届くように。まわりができることって,しなきゃいけないことって,そっちじゃないのかな。

*1:アジア太平洋カップ福岡国際男子バレーボール大会