セブン&アイ22%減益 12年2月期、震災で特損260億円
売上高は10%減見込む
セブン&アイ・ホールディングスが7日発表した2011年2月期の連結決算は純利益が前の期比2.5倍の1119億円だった。主力のコンビニエンスストア事業で、利益率が高いプライベートブランド(PB)商品が伸びた。前の期に計上した減損損失など特別損失が減ったことも利益を押し上げた。
売上高は微増の5兆1197億円、営業利益は7%増の2433億円だった。国内コンビニ事業子会社のセブン―イレブン・ジャパンは既存店売上高が2.2%増となった。品ぞろえを拡充したPB商品や、猛暑で夏物商品が伸びた。たばこは増税による値上げの効果が出た。「イトーヨーカ堂」を中心とする総合スーパー事業や「そごう・西武」など百貨店事業も、経費削減を進め採算が改善した。
11年2月期の期末配当は1株あたり29円(前年同期実績は28円)と従来予想の28円から増配した。年間配当は57円(前の期実績は56円)となる。
2012年2月期の連結純利益は前期比22%減の875億円になる見通し。東日本大震災で店舗、商品が被害にあったことに伴い260億円の特別損失が発生する。売上高は10%減の4兆6000億円を見込む。震災の影響は1440億円の減収要因になるとみている。
記者会見した村田紀敏社長は「景気は回復局面にあったため(震災の影響は)それほど大きなインパクトにならないとみている。計画は保守的に見積もった」と述べた。〔日経QUICKニュース〕