yuichi0613's diary

yuichi0613の雑記、写真、日々の記録。

静岡新聞は4月から土曜の夕刊を廃止する代わりに、小中学校教育に使えそうな日曜版を充実させるということみたい

この頃、あまり聞かれなかった夕刊廃止の話題。
だけど、コスト削減のための夕刊廃止だけでなく、4月から学校指導要領が変わることが、この方針転換に関係してそうという話。

DSC00648



静岡新聞サイト)といえば、静岡県の県紙。
静岡新聞については、Wikipedia-静岡新聞の項目より。

発行部数は2010年2月現在、完全朝夕刊セットで約69万3千部。県紙としては発行部数がトップである。静岡県内のシェアは朝刊59%・夕刊80%。
Wikipedia-静岡新聞

シェア的には優秀。この「完全朝夕刊セット」というのは購読ではバラ売りはしてないという意味。



さて。
こちらの新聞が、4月から土曜の夕刊を廃止すると1日朝刊の社告に掲載したとのこと。
リンク先は日刊スポーツだが、記事は共同のものです。


4月から土曜夕刊廃止、静岡新聞 - 社会ニュース : nikkansports.com

その理由について。

 大石剛編集局長は「週休2日制の定着で、週末の外出が増えるなど生活スタイルが変わり、土曜夕刊が読まれなくなった」と話している。
4月から土曜夕刊廃止、静岡新聞 - 社会ニュース : nikkansports.com

ご存じの通りというか、事実、夕刊の存在意義はいまの時代、微妙。
このブログでも触れてるが、新聞通信調査会が一般の人に夕刊について聞いているこちらの調査結果を参照

回答を見ると、どちらでもよいが約45%、つぎになくてもよいが33%ほどとなっている。
「続けてほしい」の計も、08年に28%、09年23%、今回10年には20.8%と徐々に減少している。


で。
今後は土曜の夕刊を廃止して、日曜版を一新する予定らしい。

 購読料は変えず、読者サービスとして、4月から小中学生向けの日曜版を発行する
 (中略)
  新しい日曜版はタブロイド判の12ページ。英語面なども設け、大人も子どもも一緒に読める紙面構成にしたいとしている。
4月から土曜夕刊廃止、静岡新聞 - 社会ニュース : nikkansports.com


なるほど。
他の地方紙だと、夕刊の発刊、輸送コストが大変だから廃止、というカツカツ感がある場合が多かったので、「なぜ土曜だけ廃止なんだろう」と思っていましたが。
土曜の夕刊の製作費を削って、日曜版のこども面を作るということみたいですね。

今回、学校指導要領が変わって、小学校は今年4月から新聞を学校教育に積極的に取り入れていこうと言う方針に変わる(なお、中学校は2012年、高校は2013年に実施)。
ここらへんはこちらの「新学習指導要領とNIE とは - コトバンク」を参照。
公共教育で新聞が活用、ということになれば、新しく新聞の需要が増える。
こどもが新聞を読むようになれば、きっと大人も新聞を購読するでしょう。
というわけで、「夕刊の土曜廃止」「小中学生向けの日曜版」は、この対応のための方向転換の側面が強そう。



……ちなみに業界では、他社の「こども新聞の創設」が、少し話題になっている。
時事ドットコム:読売が小学生向け新聞=週1回、月500円
文中にあるように、毎日・朝日が持っていた「こども新聞」市場に読売が殴りこみをかける形。

ここらへんもこの「新学校指導要領」を巡る新聞業界の縄張り争いというところでしょうか。