2011年3月11日(金)
セガから2月24日に発売されたPSP用ソフト『ファンタシースターポータブル2 インフィニティ』。本作を手がけた開発スタッフにインタビューを行った。
本作は、2009年12月に発売された『ファンタシースターポータブル2(以下、PSポータブル2)』に新種族、新ストーリーや新システムなど数々の新要素を加え、無限とも言える遊び応えを実現したシリーズ最新作。追加された新種族や装備品によって、前作以上のキャラクターメイキングを実現している。『PSポータブル2』のストーリーはすべて収録しており、さらに前作のセーブデータは、すべての項目を引き継いで遊ぶことができる。
今回語ってくれたのは、プロデューサーの酒井智史さん、シニアディレクターの寺田貴治さん、ディレクターの菅沼裕さんの3人。開発に至った経緯からキャラクターの設定、制作中の秘話などについて、迫っているのでぜひご覧いただきたい。
▲左から、菅沼さん、酒井さん、寺田さん。開発中のさまざまな出来事を披露してくれた。 |
――12月3日に前作『PSポータブル2』が発売されましたが、本作の開発が動き出したのはいつごろでしたか?
酒井:企画自体は発売前後くらいから動き出していたのですが、ミッションを配信したり、リトルウィンググランプリの準備をしたりしていたので、遅くなりました。実際に制作が動き出したのは、2010年の3月くらいですね。
――すると、開発期間はかなり短いのですね?
酒井:正直、かなり短いです。夏にタイトルを発表したのですが、その時はなんとか形になったという状況でした。
寺田:いや、でもできていない部分も多かったですよね?
菅沼:……なんとかできていた部分を出したという(苦笑)。
――続編を希望するユーザーさんの声は、多く上がっていたのでしょうか?
酒井:ありがたいことに、やってほしいという声が多く寄せられ、要望が“インフィニティ”という状況でした。
(一同笑)
――『ファンタシースターユニバース(以下、PSU)』『PSU イルミナスの野望』『ファンタシースターポータブル』『PSポータブル2』と考えると、これで5作目。かなり長い展開になっていますが、当初から予想していたのでしょうか?
酒井:『PSU イルミナスの野望』までは想定していました。ポータブルシリーズに関しては、頭の中に発想はあったんですが、ストーリーまでは予定していませんでしたね。『PSポータブル2』では『PSU』シリーズから3年後という形で一新し、新しくキャラクターなどを構築しながら制作に臨みました。
寺田:でも、同じ世界観でシリーズを作っているので、そろそろ限界が来ていると感じていますね。「グラール太陽系、さすがに襲われすぎだろ!」って(笑)。もうこれ以上、事件はないくらいに達している気がします。
――確かにかなりの回数、ピンチを迎えていますね。しかし、『3』とせずにこれまでの世界観を引き継ぐ形を選んだのはなぜですか?
寺田:今作を『3』としなかったのは、世界観を変えずに、現段階の集大成を作ろうと考えて、開発が動き出したからです。そこには、世界観をガラッと変えるとなると開発期間が長くなるということも加味されています。だからこそ、その一方で、『ファンタシースターオンライン(以下、PSO)2』という世界観を一新する動きもあるのです。
――開発するにあたって、かかげたテーマを教えてもらえますか?
酒井:寺田がイベントなどでも話していますが、“限界突破”です。“PSPのRPGとしての限界を超えて、無限に遊べるもの”が基本にあります。
寺田:『PSポータブル2』でも、かなり限界まで詰め込んでいたので、それ以上できるのか? という我々の挑戦でもありました。限界を突破して無限に遊べるものを目指して、突き進みました。
――ストーリーやミッションをすべて入れた上で、さらに要素をプラスしようと最初から考えていたのですか?
寺田:実は開発の途中で前作のコラボが入れられず、減るかもしれない、というような流れもあったんですよ。
菅沼:でも、1つずつクリアしていき、最終的にはほぼすべてを収録することができました。
(C)SEGA
■“『ファンタシースターポータブル2 インフィニティ』全国ファン感謝祭2011”スケジュール(ゲストは敬称略)
2011年2月5日11:00~17:00 パシフィコ横浜(終了)
2011年2月11日11:00~17:00 大阪ATCホール(終了)
2011年2月19日11:00~17:00 ポートメッセなごや(終了)
2011年3月19日11:00~17:00 福岡ファッションビル ゲスト:酒井智史、能登有沙
2011年3月26日11:00~17:00 さっぽろ芸文館・ニトリ文化ホール ゲスト:酒井智史、能登有沙
2011年4月24日 AKIBA_SQUARE ゲスト:酒井智史、能登有沙