古い人間なので頭の中の用語を整理する目的で購入しました。インターネットの世界（？）は変化が早いので同じ用語でも１０年前と意味が違っていたりします。結構、自分の誤った思い込みなど発見できて良かったと思います。
用語解説集（？）だけのことはあって簡素で断定的な記述が読みやすく、しかしながら、全体的な流れは（人物的・歴史的背景もふまえて）重視しており、『クラウドがＨＴＭＬ５を作り出したと言ってもよいでしょう』なんて感じで、最終的にはリッチクライアントの話まで進みます。『実は、ＨＴＭＬ５とは、ＨＴＭＬの規格というより、ＤＯＭの規格なのです』等々、なるほどねぇと思いました。
クラウドって、ちょっと昔に流行ったＡＳＰのことでしょ？て言うか、ホームページだってクラウドなんじゃない？なんて言う方などは、読めば頭の中が整理できるのではないかと思います。
『クラウドの本質はＡＰＩだ』とか、『ＰａａＳの本質は、データベースによる処理だと言ってよいでしょう。ＰａａＳとして提供されるデータベースの機能を使って、特定業務のためのデータベースシステムを作成することが、ＳａａＳの主な目的です』などの解説に得心しました。
また、例えば『スケールアウト』とクラウドの特徴についての説明など、全体的に用語の語感にも注意を払っている感じがしました。
『１９９５年から本格的なインターネット時代が始まります』と本書にある通り、インターネットの世界は割と最近始まった出来事なので、私も当時の記憶が結構残っていたりして、読みながら昔を思い出したりしていました。パソ通初めたらすぐにインターネットになっちゃったりと。。。（ちなみに、未だに私は人類最大の発明はハイパーリンクで、人類最大の発見は電磁誘導だと思っています。）
表題に『ＩＴ担当者』の文字が入っていますが、一般の人が読んでも十分役に立つと思います。私も新聞記事を読んだりした際、本書のおかげで理解が進んだと思ったことがありました。
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