中国の山西省太原市にあるFoxconn工場で約2000人の労働者による暴動事件が9月24日朝(現地時間)に発生し、少なくとも40のけが人が発生して病院へと搬送され、そのうち2人が重傷、多数の逮捕者を出す事態となった。暴動鎮圧にあたっては5000人の警官が投入され、24日はまる1日にわたって工場が閉鎖された。

同件は英Reutersなどが報じている。暴動が発生したのは台湾Foxconnが山西省太原市で操業している工場で、どの顧客の製品組み立てラインかは明示されていない。報道によれば、現地では7万9000人の従業員を抱え、その中の従業員寮で発生したようだ。Foxconnの声明文では日曜日にあたる23日の夜11時に従業員同士のいさかいがエスカレートし、早朝3時に警官隊が投入され鎮圧されたようだ。そのため、24日は"調査"を名目に1日にわたって工場が閉鎖されている。

Reutersが新華社通信の報道を引用して伝えたところによれば、山東省出身者と河南省出身者との間での衝突が原因で、大きな騒動になったとされている。中国の人気SNSであるWeiboのコメントの紹介も行っており、守衛による特定従業員の滅多打ちや、布団に火をつけてそのまま窓の外に放り出すなど、かなり過激な暴力が発生していたことがうかがえる。暴動には全部で2000人近くが参加しており、そのうち40人が病院に搬送されるほとど負傷し、3人が重篤状態にあるようだ。Foxconnでは今年6月にも四川省成都市の工場でやはり100人規模の暴動が発生しており、逮捕者が出ている。これら工場では、はけ口のない鬱憤が積み重なっており、こうした形で暴動へと発展しているのではないかとみられている。今回の暴動は、その中でも比較的大規模なものとなる。