高齢化進む「街の電器屋さん」 後継者探し支援…パナが担当者1000人

経営者の高齢化が進む「パナソニックショップ」=東京都東大和市(パナソニック提供)
経営者の高齢化が進む「パナソニックショップ」=東京都東大和市(パナソニック提供)

 パナソニックが、経営者の高齢化が進む「街の電器屋さん」の後継者探しに乗り出すことが19日、分かった。同社製品を扱う系列販売店の経営者家族らと話し合って営業継続を後押しする。家電に関するあらゆる相談に応じる電器屋さんは、重要な販売拠点となっているだけでなく、廃業すると周辺の高齢者顧客を「買い物難民」にする恐れもあるためだ。

3割が後継者不在

 同社は約1万5千店の系列販売店「パナソニックショップ」を抱える。平成28年度にこのうち約8千店を対象に調査したところ、経営者の平均年齢は63歳で3割近くは後継者がいないことが分かったという。

 このため、店舗の事業承継を進める「準備」「手順」「実行」の流れを記したマニュアルを策定。10月から約千人の営業担当者が各店の事情を確認した上で、経営者や親族だけでなく従業員とも面談し、営業継続の可能性を話し合う。

 後継者が決まった場合は、店員が顧客宅で電球を取り付けるといった街の電器屋さんならではのサービスの事例を紹介したり、経理や営業に関する勉強会を開催したりする。後継者が見つからない場合は、近隣の系列販売店に顧客を引き継いでもらう手続きなどを行うという。

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