世界近代小説五十選、文学入門、桑原武夫著、(1963年改版)、濫読日記風、その16
文学入門 (岩波新書 青版)がスゴ本だというのは、 超ソロ社会、平田オリザさん、文学入門など、読了、濫読日記風、その15 - 未来のいつか/hyoshiokの日記 で紹介した。その世界近代小説五十選を参考までに載せておく。
この本を読んだ時点で五十選のただ一つも読んだことがなかったので、手始めにドストエフスキー「罪と罰」から読んでみた。名前は聞いたことがあるが読んだことない世界の名著である。
小説は所詮楽しみのために読むのであるから、何をどう読んでも構わないし、そこは自由なのだけど、若い頃にこの手の古典をたくさん読んでおくと人生が豊かになるような気がする。人生に影響を与える一冊に出会えるかもしれない。60歳間際のおじさんが読んでも面白いのだから感受性が豊かな若者であれば、ひょっとしたら人生を踏み外してしまうかもしれない。人生を踏み外さないかもしれないけれど。
自分にはリベラルアーツが圧倒的に足りない。最近とみにそう思う。20代〜40代はひたすら自分の専門性を磨いていた。読むものといえばコードと専門書だった。それはそれでその時期に必要だったので、別に後悔しているわけではないが、もう少し別のバランスがあったかもしれない。なかったかもしれないけれど。
そのアンバランスが自分の個性になっていたのは間違いないが、最近、人生二毛作を意識するようになって、ちょっとは古典を読んでみたくなった。そして下記がその端緒だ。作者の名前すら聞いたことがないものがいくつもあった。*は読もうと思って文庫を購入したもの、いわゆる積読だ。
別にこのリストにこだわっているわけではないが、いつか五十冊を制覇してみたいと思う。その時、自分にはどんな世界が見えているのか、楽しみである。まあ、10年くらいはかかりそうだ。気長に行こう。
著者 | タイトル | 発行年 | 読了年月 | メモ |
ボッカチオ | デカメロン | 1350ー53 | イタリー | |
セルバンテス | ドン・キホーテ | 1605 | スペイン | |
デフォオ | ロビンソン漂流記 | 1719 | イギリス | |
スウィフト | ガリヴァー旅行記 | 1726 | ||
フィールディング | トム・ジョウンズ | 1749 | ||
ジェーン・オースティン | 高慢と偏見 | 1813 | 2017/10 | |
スコット | アイヴァンホー | 1820 | 知らなかった | |
エミリ・ブロンテ | 嵐が丘 | 1847 | * | |
ディケンズ | デイヴィド・コパフィールド | 1849 | ||
スティーヴンスン | 宝島 | 1883 | ||
トマス・ハーディ | テス | 1891 | 知らなかった | |
サマセット・モーム | 人間の絆 | 1916 | ||
ラファイエット夫人 | クレーヴの奥方 | 1678 | フランス、知らなかった | |
プレヴオ | マノン・レスコー | 1731 | 知らなかった | |
ルソー | 告白 | 1770 | ||
スタンダール | 赤と黒 | 1830 | * | |
パルザック | 従妹ベット | 1848 | ||
フロベール | ボヴァリー夫人 | 1857 | 知らなかった | |
ユゴー | レ・ミゼラブル | 1862 | ||
モーパッサン | 女の一生 | 1883 | ||
ゾラ | ジェルミナール | 1885 | 知らなかった | |
ロラン | ジャン・クリストフ | 1904ー12 | ||
マルタン・デュ・ガール | チボー家の人々 | 1922ー39 | ||
ジイド | 贋金つくり | 1926 | ||
マルロオ | 人間の条件 | 1933 | ||
ゲーテ | 若きウェルテムの悩み | 1774 | ドイツ | |
ノヴォーリス | 青い花 | 1802 | 知らなかった | |
ホフマン | 黄金宝壺 | 1813 | 知らなかった | |
ケラー | 緑のハインリヒ | 1854ー55、改作1879ー80 | 知らなかった | |
ニーチェ | ツアラトストラかく語りき | 1883ー84 | ||
リルケ | マルテの手記 | 1910 | ||
トオマス・マン | 魔の山 | 1924 | ||
ヤコプセン | 死と愛 | 1880 | スカンヂナヴィア | |
ビョルンソン | アルネ | 1858−59 | 知らなかった | |
プシーキン | 大尉の娘 | 1836 | ロシア | |
レールモントフ | 現代の英雄 | 1839ー40 | 知らなかった | |
ゴーゴリ | 死せる魂 | 1842ー55 | ||
ツルゲーネフ | 父と子 | 1862 | ||
ドストエフスキー | 罪と罰 | 1866 | 2017/09 | |
トルストイ | アンナ・カレーニナ | 1875ー75 | ||
ゴーリキー | 母 | 1907 | ||
シェローホフ | 静かなドン | 1906ー40 | ||
ポオ | 短編小説「黒猫」「モルグ街の殺人事件・盗まれた手紙他」 | 1838ー45 | アメリカ | |
ホーソン | 緋文字 | 1850 | 知らなかった | |
メルヴィル | 白鯨 | 1851 | ||
マーク・トウェーン | ハックルベリィフィンの冒険 | 1883 | ||
ミッチェル | 風と共に去りぬ | 1925−29 | ||
ヘミングウェイ | 武器よさらば | 1929 | ||
ジョン・スタインベック | 怒りのぶどう | 1939 | ||
魯迅 | 阿Q正伝・狂人日記他 | 1921 | 中国 |
濫読日記風
- 超ソロ社会、平田オリザさん、文学入門など、読了、濫読日記風、その15 - 未来のいつか/hyoshiokの日記
- 伝説の灘校教師が教える一生役立つ学ぶ力、橋本武著、読了、濫読日記風、その14 - 未来のいつか/hyoshiokの日記
- 「定年後」と、「一〇〇歳時代の人生マネジメント」、読了、濫読日記風、その13 - 未来のいつか/hyoshiokの日記
- 偽装死で別の人生を生きる読了、濫読日記風、その12 - 未来のいつか/hyoshiokの日記
- 『学術書を書く』、『できる研究者の論文生産術 どうすれば「たくさん」書けるのか (KS科学一般書)』読了、濫読日記風、その11 - 未来のいつか/hyoshiokの日記
- 濫読日記風、その10 - 未来のいつか/hyoshiokの日記
- 濫読日記風、その9 - 未来のいつか/hyoshiokの日記
- 濫読日記風、その8 - 未来のいつか/hyoshiokの日記
- 濫読日記風、その7 - 未来のいつか/hyoshiokの日記
- 濫読日記風、その6 - 未来のいつか/hyoshiokの日記
- 濫読日記風、その5 - 未来のいつか/hyoshiokの日記
- 濫読日記風、その4 - 未来のいつか/hyoshiokの日記
- 濫読日記風、その3 - 未来のいつか/hyoshiokの日記
- 濫読日記風、その2 - 未来のいつか/hyoshiokの日記
- 濫読日記風 - 未来のいつか/hyoshiokの日記