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リトバス ドミニオン






通称 「リトバス・ドミニオン

正式名称は 「リトルバスターズ!エクスタシー どたばたランキングバトル
(最適プレイヤー人数 5人


通称のとおり、リトルバスターズを題材にした ドミニオンのような デッキ構築型カードゲームです。




まず初めに、せっき~は 謝らないといけません。

このゲーム、第一印象から 地雷ゲームだと思っていました。
ドミニオンにリトルバスターズのキャラクターを乗せ換えただけの、安易なゲームだと。

しかし、このゲーム デッキ構築要素こそ ドミニオン的ですが
それ以外の所は 全く新しい、オリジナリティ溢れるゲームでした。


結論から言いますが、とても良いゲームでした!




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●ゲームの目的

リトバス ドミニオン








プレイヤーは リトルバスターズのキャラクターを集め、他のプレイヤーの使うリトバスキャラクターにバトルを挑み
勝利する事で、”勝利得点”と ”バトルランキング”を上げていきます。


そして

1.”勝利得点”を6点集めた状態で、”バトルランキング 1位”を維持し
 1ターン その状態を維持する。


2.”勝利得点”を9点集め、”バトルランキング 1位”になる (その瞬間)

そうすると、勝利する事ができます。


と言う事で、プレイヤーは 他のプレイヤーとバトルを繰り広げ 勝利得点を集める
そうしていく事で、”バトルランキング”が ころころと変わっていく
ハチャメチャな展開が楽しめます。




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●デッキ構築要素

ドミニオンのように、デッキを構築していきます。

集めるのは以下の3点



・猫

お金です。
通称、”銀貨” ”金貨
これが無いと、デッキは動きません。




・キャラクター

一番重要なのは、もちろん リトルバスターズ お馴染みのキャラクター達


リトバス ドミニオンリトバス ドミニオン










各キャラ 戦闘力特殊能力を持っています。

原作設定どおり、強いキャラクターは 当然強いです。
(当然ながら、その代り 購入コストは高い)


男だらけデッキを作っても良いし、好きなキャラを集めても良いし
そこは デッキ構築の腕の見せ所だと思います。




・イベントカード

これが、ドミニオンには無い 新要素。
各キャラクター達の名場面がカードになっています。


リトバス ドミニオンリトバス ドミニオン







これは、購入すると デッキの中に入るのでは無く 自分の前に置かれ続けます(2枚まで)
そして、条件を満たすと その効果が発揮されます。


その条件と言うのは、場に指定キャラクターが居る場合 
(そのキャラクターカードを使用した時、 また ルール的にキャラクター1人を場に残し続ける事も可能)

デッキ構築に、より工夫する要素ができ 楽しめました。


リトバス ドミニオンリトバス ドミニオン







複数キャラクター用イベントカードは、更に強力です。
(条件を満たしづらい事もあり)




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●バトル!

そして、1ターン1度 他のプレイヤーにバトルを挑む事ができます。


バトルに勝利すると、勝利点をゲット
更に、ランキング上位に勝つと バトルランキングの順位が入れ替わります。




バトルでは 自分と相手の、キャラクター同士が戦い合うのですが
単純に キャラクターの戦闘能力が高ければ 勝てるのか? と言うと、そう簡単にはいきません。


お互い、武器デッキからランダムでカードを1枚引き それを装備して戦います。
武器は14種類あり、何が出てくるかわかりません。


リトバス ドミニオンリトバス ドミニオン










変なカードも大量に入っていて、

真人が戦闘力6で攻撃!!
武器はっ ”うなぎパイ”  戦闘力ー5! うわーーーーー


クドは戦闘力1で 最弱なんですよね~~
え~と、武器は ”ヴェルカ&ストレルカ”  クドの時だけ、攻撃力+9!
すげーーーーー



など、その都度 とても盛り上がりました




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●その他 いろいろ


・バトルランキングの工夫

バトルランキングの順位によって いろいろな特典があり、そこにゲームデザインの工夫が感じられました。


1位: 追加で1ドローできる。
    ランキング5位に勝負を仕掛け 勝利すると勝利点が2倍
   (その代り、負けると 一気にランキングが5位になるリスクを背負うけれども)
2位; キャラクターカード1枚を廃棄できる。
   (デッキ圧縮の効果)
3位: 戦闘力 +1
4位: 戦闘力 +2
5位: 追加で1ドローできる。
    必ず誰かに戦闘を挑まなければならない。


ランキング上位は、単純に 得になる特典
ランキング下位は、戦闘が有利になる特典

初めは、勝っているプレイヤーが 更に有利になる特典がある と言うゲームデザインに驚かされましたが
これは、皆が ランキング上位になりたくなる工夫なのですね。
(下位ランキングの人は、戦闘が有利なので それで勝ち取れ と)


これにより、バトルが頻繁に行われ ランキングがコロコロ推移すると言う
ワイワイ楽しめるゲームになっていました。
(誰もバトルを挑まずに、停滞するゲームになったら 詰らないですからね)




・リトルバスターズ勝利

基本的には、バトルを繰り返す と言うゲームなのですが、1枚だけ特異なイベントカードがあります。

リトバス ドミニオン







それが「リトルバスターズ

理樹 と、4人のキャラクターが居るならば 勝利点を5点得る。



バトル以外の方法で勝利点を得る と言う、特殊な勝利条件 のような感じです。

これがまた、ハードル高いです。
ドミニオンで例えるなら、異なった種類のアクションカード5種類をプレイする事
しかし、村や鍛冶屋のような強力なカードなんてありません。
(”ドロー+2” や、”アクション+2” ”ドロー+1、アクション+1” のカードなどを駆使する)


実際チャレンジしてみましたが、普通にバトルして勝利点を稼いでいく方が 早く
基本的には ロマンです。



しかし

クドと、鈴のイベントを使って デッキ破棄 ほとんどをキャラクターカードにする
小毬のイベントを使って、キャラクターカードをデッキの底に集める

と言う戦略をやった所、後 数ターンあれば ”リトルバスターズ”を決められていた!
と、とても燃える事ができました。


実際は、”リトルバスターズ”を決めた後 バトルに勝って ランキング1位にならないと 勝利できないため
本当に、ハードルは高い! のですが

ロマンって 良いですよね~~~




・金欠に あまり苦しまなかった

不思議な感覚だったのですが、ドミニオン程 買い物でお金が足りず苦しむ
と言うシーンが少なかったです。

全体的に 値段を安く設定されているせいでしょうか?
しかし、基本 毎ターン4ドローなので ドミニオンほど安定しないハズ

デッキ構築での悩みはあまりありませんでした。
重要なのは 如何にバトルに勝つか? なので、良い感じですね。

→ けど、ちゃんと厳密に考察して
 どうやってこのバランスを実現したのか? は、理解しておこう




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●問題点

良い点だけではなく、問題点もいろいろあります。


・リトルバスターズである事

最大の良い点であり、悪い点でもあるのが コレ

この手のジャンルを受け付けない人にとっては、本当にダメでしょう
原作ファンなら、かなり盛り上がれると言う裏返しですが

→ リトバスが好き or 偏見のない 5人が集まらないと開けられないので 実用性が低そう・・・

→ ゲームデザインが良いだけに、偏見の目で見られそうなのが残念




・テンポ悪い

1ターンの行動は・・・

1.キャラクターカード(アクション)を 出す
2.買い物をする
3.バトルを挑む

と、慣れていても 時間がかかってしまいます。
(バトルが盛り上がり所なので、特に)

→ 最適プレイヤー人数が5人なのも ありますね
 自分の番が回ってくるまで 長いなぁ と感じました。

→→ バトルを仕掛けられる事があるので、完全に見てるだけに なるわけでは無いですが




・バトルがランダム

上記のとおり、バトルの際は ランダムで武器カードを引くため
勝敗が読めません。


これが、人によっては

何が起きるかわからないので、盛り上がる
とも取れますし
計画が立てられないため、面白くない
とも取れます。


これは、好き嫌いの範疇だと思いますが




・デッキの多様性が無い

デッキの構築傾向は 大きく2種類のみ

1.戦闘力の高いキャラクターと、そのサポートキャラクターを組み合わせ
 バトルに勝ち、勝利点を集めていく


2.イベントカード”リトルバスターズ”を決めて、特殊勝利を目指す

です。


1.については、主力が ”真人”なのか? ”唯湖”なのか?
サポートは誰なのか?

と言う違いがあるだけで、やる事は変わりません。


ドミニオンのように、サプライに応じた 勝ち筋を考え
毎回、違うようなデッキを作る事を楽しむ

と言う事はできません。

→ そこはもう、こう言う性質のゲームなのだ と思ってもらうしか無いですね
 しかし、ちゃんと デッキが育って 強くなっている事を体感する事はできます。




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●まとめ


と言う感じで、ドミニオンを わいわいできる ライトでパーティーゲーム的なゲームに仕上げた感じになっていました。

これはこれで、盛り上がりどころがあり ドミニオンを良くここまで変えたな と驚かされました。


ドミニオンにおける、厳密に計算して 勝ちを狙う事が好きな人にとっては
好きでは無いかも知れませんね


原作のリトルバスターズが好きな人にとっては、かなり盛り上がれるゲームだと思います。
原作を知らない人にとっても、ライトなドミニオン と言う感じで楽しんでもらえましたね

バトルの運要素の大きさから 「勝てれば実力 、負ければ運」を 地で行ってますね。
http://sekigames.gg-blog.com/Entry/102/



個人的には、ドミニオンは完成され過ぎたゲームとして、これ以上のゲームデザインの変化は 改悪にしかならないのでは
と思っていたので、この思い切ったゲームデザインには 驚かされました。

ゲームデザインの参考としても、もう少し追及してみたいと思います。



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» はじめまして
こんにちは、ツイッターから来ました。

私はドミニオンクローンのゲームは基本的には敬遠しているのですが(やっぱりパイオニアに敬意を払いたいのです)、このリトバスはかなり工夫されて作られているようで、興味がわきましたよ。おもしろく読ませていただきました。

原作のPCのリトルバスターズも多少遊んだことがあるのですが、どうやら制作者はかなり原作のドタバタ感やキャラクターの魅力を理解してゲームに取り込もうと工夫したようですね!

遊んでみたい気持ちもありますが、やはりせっき~さんのおっしゃるとおり、「リトルバスターズである」こと自体が欠点なのでしょうね。原作に嫌悪感を持たない5人のプレイヤーで遊ぶチャンスはなかなか私にはなさそうです。

おもしろそうのに遊びづらそうなゲームとしては、「クイーンズブレイド・ザ・コロシアム」を連想しました。やったことはないですが…
ビート 2010/11/24(Wed)07:39:54 編集
» 無題
>ビート さん

ついったーより、どうもありがとうございます。

ドミニオンクローンゲームは 確かに多く
僕も敬遠していました。

が、今回 このリトバスを遊び 単なるクローンに留まっていない事を知り 記事を書きましたw

ドミニオンをライトにしつつ、この題材にあったゲーム性にしようと 開発者は かなり考えたのではないかと想像します。


「クイーンズブレイド・ザ・コロシアム」も、ゲームとしては面白い と聞くのですが
”リトバス”以上に 開く機会が無さそうで、手を出せませんw
せっき〜 2010/11/27(Sat)18:33:03 編集
プロフィール
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せっき~
性別:
男性
職業:
ゲームプログラマ
自己紹介:
古いパソゲー、ボードゲーム、カードゲームを熱狂的に遊んでいます。


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