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DeNAとレベルファイブが包括的業務提携 第1弾「レイトン教授ロワイヤル」

» 2011年06月21日 15時21分 公開
[小林伸也,ITmedia]
photo (C)2011 LEVEL-5 Inc. / DeNA Co., Ltd. All rights reserved.

 ディー・エヌ・エー(DeNA)とレベルファイブは6月21日、包括的業務提携すると発表した。DeNAの「Mobage」プラットフォームとソーシャルゲーム開発実績、「レイトン教授」シリーズなどで知られるレベルファイブのゲーム開発ノウハウを組み合わせ、新しいソーシャルゲームを開発、世界で展開していく。

 第1弾として今秋、「レイトン教授ロワイヤル」をリリースする。レイトン教授シリーズとMobageの「怪盗ロワイヤル」を合わせたタイトルで、プレイヤーがレイトン教授の世界で刑事・犯人・市民になりきって遊ぶ「推理RPG」になるという。まずフィーチャーフォン(従来型携帯電話)向けにリリースし、その後スマートフォン(ブラウザ)版も公開する予定だ。


両社タッグで新しいソーシャルゲームを

photo (左から)提携を発表する守安COO、南場社長、日野社長、小倉健プロデューサー

 DeNAの南場智子社長は「レベルファイブは社員の思いなど共通するところがあり、互いにスキルを補完し合える。レベルファイブが持つ海外でも評価の高いコンテンツ群を両社の強みを組み合わせて展開していく」と提携に期待する。

 25日に社長に就任予定の守安功COOは「課金アイテムなど、Mobage内の取引は月間100億円規模になり、ソーシャルゲームのプラットフォームとしては最大級になってきている」と自信を見せる一方、「ゲームは1000タイトルを超えてまだまだ増えているが、ゲームの多様性、画面サイズの問題を含め、新しいジャンルのソーシャルゲームが生まれにくくなってきているのが課題だ」と話す。

 国内外で約1200万本を販売してきたレイトン教授シリーズなど、コンソールゲームで実績を上げてきたレベルファイブの開発力を得て「これまでに存在しなかったような新しいソーシャルゲームを開発したい」という。特に、高性能化が進むスマートフォン向けにはグラフィックスなどで高いクリエイティビティが求められるとして、両社のタッグで「新しいソーシャルゲームを開拓していきたい」と話す。

 レベルファイブの日野晃博社長も「ソーシャルゲームのインパクトは大きくとらえているが、スキルとしては弱い部分もある。DeNAと互いに補完し合い、より大きなビジネスができるのでは」と両社の補完関係に期待を寄せる。南場社長とは以前から交流があり、「人柄も安心して付き合える相手。会社ともども仲良くさせてもらっている」という。

 「第1弾は互いの一番大きなブランドを」(日野社長)とレイトン教授、怪盗ロワイヤルという両社のトップタイトルを持ち寄って「レイトン教授ロワイヤル」が誕生。レイトン教授シリーズの世界を舞台に、プレイヤーは刑事・犯人・市民になりきって三つどもえのかけひきと心理戦を楽しめるという。

 レイトン教授ロワイヤルのジャンルは「推理RPG」。といってもいわゆるRPGではなく、ゲーム内のキャラになりきる=「役割を演じる」(Role Play)という本来の意味での「RPG」だといい、「あるようでなかったゲームになっている」という。課金モデルなどは現在ゲーム性を含め詰めている段階だとしている。

 DSソフトのレイトン教授シリーズは海外では任天堂が販売し、「レイトン教授と最後の時間旅行」の海外販売本数は今年3月までに197万本に上っている。DeNAの守安COOは「日本のユーザーに受け入れられたものを海外にもっていき、海外でも受け入れられるのがゴールだ」と話し、両社のタッグで海外展開も加速させたい考えだ。

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