細川氏敗北で遠のく野党再編 「影響は出る…」思惑吹き飛ぶ 都知事選

2014.02.10


会見した細川護煕氏は敗戦の弁を述べた=9日午後、東京都千代田区(小野淳一撮影)【拡大】

 民主党や日本維新の会の一部が支援した細川護煕元首相の敗北は、維新内などにあった野党再編の思惑をもろくも吹き飛ばした。

 「出遅れたかなという気がする。(再編に)何らかの影響は出るでしょう…」

 細川氏の元秘書で、再編に積極的な維新の松野頼久国会議員団幹事長は、細川氏の選対事務所で記者団にこう語り、肩を落とした。

 大阪維新の会系は松野氏に歩調を合わせ、石原慎太郎共同代表や旧太陽の党系は政策が重なる元航空幕僚長の田母神(たもがみ)俊雄氏を応援した。民主党は細川氏を支援したが、連合東京が推したのは舛添氏だった。

 結いの党の江田憲司代表や維新の大阪系議員は、民主党の非労組系と維新の非太陽系、そして結いの糾合をもくろんでいる。都知事選を契機に維新が「東西」、民主党が労組系と非労組系にそれぞれ分裂すれば再編の環境が整う−。そんな思惑があった。

 だが、維新は共同代表の橋下徹大阪市長が大阪都構想をめぐり出直し市長選を表明、再編どころではなくなった。再編を狙う民主党保守系議員は「原発ゼロ」の細川氏に距離を置いた。

 9日、福島県郡山市で開かれた民主党大会の本会議で、出席者は全員で党綱領の一部を唱和し、結束を演出した。今夏をめどに党再建ができなければ辞任を示唆している海江田万里代表は大会閉幕後の記者会見で「気持ちは折れていない」と強気の姿勢をみせた。

 だが、大会前夜、海江田氏に距離を置く前原誠司前国家戦略担当相グループのメンバーは郡山市内の飲食店で膝をつき合わせた。出席者からは代表選が今年行われることを前提に「執行部に発信力がない。前原氏が立つべきだ」との発言が出た。細野豪志前幹事長も市内の別の飲食店で細野派の会合を開き、結束を確認した。民主も維新も内部混乱ばかりが続きそうだ。(坂井広志)

 

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