日経BPコンサルティングは8月21日、「企業で必要なスキルと大学教育に関する調査」の結果を発表した。同調査の有効回答数は1,087人で、その内訳は20歳代一般社員が468人、40歳代管理職が619人というもの。

同調査は、アドビ システムズの依頼の下、若手社会人に求められるスキルについて、若手社会人と40歳代管理職の認識の共通点と相違点を明らかにするため、20歳代一般社員(入社1年目から5年目)、40歳代管理職(入社11年目以上)に対し実施されたもの。

「日々の仕事にクリエイティビティ(創造性)が必要だ」ということへの賛否を現時点および以前の考えとして4段階で尋ねたところ、20歳代・40歳代ともに8割前後が支持した結果となった。

「日々の仕事にクリエイティビティが必要だ」ということへの賛否 資料:日経BPコンサルティング

「今後のビジネスでは『アウトプット力』が重要になる」ことへの賛否を6段階で尋ねたところ、20歳代40歳代ともに96%が支持し、「非常にそう思う」が約3割を占めた。調査対象者には、「考えや物事を複数のメンバーで協働してまとめ、わかりやすく表現し、関係者にうまく伝えること」を「アウトプット力」と呼ぶという定義を提示している。

「今後のビジネスでは『アウトプット力』が重要になる」ことへの賛否 資料:日経BPコンサルティング

このアウトプット力はどの時点までに身につけるべきかと尋ねたところ、4年制大学を卒業して就職することを前提として、最も近いと思う時期を選択した結果は、20歳代一般社員の7割(69.5%)が大学卒業までにアウトプット力を身につけなければならないと感じていることがわかった。

一方、同様に感じている40歳代管理職は5割に満たず(48%)、アウトプット力を入社1年目から5年目に身につければよいと感じている(45.4%)。高校卒業後、大学入学、卒業を経て、入社5年目までの時期に、アウトプット力を身につける必要性があるという認識が7割を超えているという点で、40歳代管理職と20歳代一般社員の認識は共通している。

「アウトプット力」を身につけるべき時期 資料:日経BPコンサルティング