ニッセイ情報テクノロジーは2010年9月27日、新たに構築したデスクトップ仮想化環境を10月1日から利用開始すると発表した。当初は1000ユーザーから利用を開始し、将来的には同社の社員や協力会社の社員1万人が利用する。デスクトップ仮想化ソフトには「XenDesktop Enterprise」、サーバーには「IBM BladeCenter HX5」を使用。システムの設計・構築は日立製作所が担当した。

 ニッセイ情報テクノロジーが構築したデスクトップ仮想化環境では、エンドユーザーはサーバー上で動作する仮想マシンのデスクトップ画面を使用する。アプリケーションは「XenApp」のアプリケーションストリーミング機能を使用して、各仮想デスクトップに配布する。仮想デスクトップにアクセスするエンドユーザーの権限などに応じて、利用できるアプリケーションが変化する仕組みだ。アプリケーションストリーミングを1万人の大規模ユーザーが利用する事例は国内初という。

 仮想マシンを稼働するIBM BladeCenter HX5は、日本IBMが2010年春に発表したサーバーアーキテクチャ「第5世代 Enterprise X-Architecture(eX5)」に基づくブレードサーバーで、ブレード1台当たりのメモリー搭載容量が最大320Gバイトと多い。ニッセイ情報テクノロジーの場合、1台のブレードに200人分の仮想デスクトップを集約している。

■変更履歴
最後のパラグラフで第5世代Enterprise X-Architecture(eX5)の発表時期を2009年秋としていましたが、正しくは2010年春です。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。 [2010/09/28 12:30]