福岡ソフトバンクホークス球団会長の王貞治氏(70)が演芸場に“初出演”する。16日に東京・国立演芸場で行われる「チャリティー寄席

 花の会」で一龍斎貞花(71)が王氏を主人公にした創作講談「王貞治物語」を披露。王氏も出演し、貞花と対談する。

 名古屋出身で、シーズンで活躍した中日の若手選手に「一龍斎貞花若竜賞」を贈るほどの中日ファンの貞花は長嶋茂雄氏、楽天の星野仙一監督らを主人公にした野球講談を数多くつくってきたが、「プロ野球の世界では王さんは別格の存在ですから」と思い入れも深い。「大きな目ん玉ぎょろりとひんむき、左打席に入りし紅顔の美少年」と王氏の野球人生を読むもので、少年時代から本塁打868本の世界記録を打ち立てた現役時代の活躍ぶり、その後の巨人、ダイエー(現ソフトバンク)での監督生活、06年ワールド・ベースボール・クラシックの優勝などを盛り込んでいる。

 今回は福祉を目的としたチャリティー寄席とあって、王氏も出演を快諾した。演芸場の高座に初めて上がり、貞花と野球談議を繰り広げ、その後、客席で講談を聞くという。講談では伝説の投手沢村栄治との架空対決も盛り込んでおり、貞花は「本人の前で演じるのは初めてで、生で聞く王さんも喜んでくれると思います」と話している。

 [2010年11月14日7時31分

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