東日本大震災では、日本人の落ち着いた行動が海外からも評価された。だが、外国人の中にも地震を冷静に受け止めている人もいるようだ。中国人女性ブロガー「好好做蝦」さんは、「日本人とドイツ人は恐るべき民族」というタイトルでブログを掲載。地震発生後に接したドイツ人上司の落ち着いた言動について書いている。以下ブログの引用。

 今朝、会社の朝のミーティングに出席すると、ドイツ人の主任がいつも通り明るい笑顔で会議をしきっていた。ミーティングでは、主任の奥さんが作った手作りケーキをみんなに配ったりもしていた。

 会議が終わる頃、同僚の一人が小声で「息子さん大丈夫ですか?」と聞くと、主任は「大丈夫、大丈夫」と答えていた。主任の息子は今、日本に留学しているのだ。「息子さんの住んでいる場所は、震源地からどのくらい離れているんですか?」と聞くと、「200キロ」とのこと。私はそれを聞いて驚き、「怖くないんですか?」と尋ねた。

 すると主任は、「怖くないさ。余震は100回以上あったけど、みんな冷静で落ち着いている。下宿先の大家さんやアルバイト先の人たちも、息子を気遣ってご飯や梅酒を振る舞ってくれたりしているんだ。息子自身も予定通り日本で勉強を続けていて、今のところドイツに帰ってくる気はないようだ」と言うのだった。

 それで別の同僚が「放射能は心配じゃないんですか?」と聞くと、「大丈夫。今のところ日本はチェルノブイリのようなことにはならないだろう。私は政府の措置を信じているよ」と主任は言った。その後ミーティングが終わると、それ以上地震や津波や放射能のことについて聞こうとする人はもういなかった。

 主任に話を聞いた後、私は何だか落ち着かなかった。ドイツ人と日本人は、どちらも第二次大戦を起こした悪の張本人たちだ。そしてこの2つの民族には、「災難に直面しても動じない」という共通点があったのである。恐るべき人たちである。

 その後、原発事故のレベルはチェルノブイリと同じレベル7まで引き上げられた。主任の息子は今もまだ日本にいるようだが、それでも主任は今朝のミーティングでもいつもとまったく変わらない様子で、穏やかな笑顔を見せていた。

 ミーティング後にまた「レベル7に引き上げられましたけど、怖くないですか?」と聞いたみた。すると主任は「驚いた」とは言うものの、「大丈夫。アルバイト先の仲間たちや大家さんは、とても良くしてくれているよ」とのことだった。本当にドイツ人と日本人のというのは、恐るべき民族だ。(引用おわり)

 ブロガーの現住所は「海外」と記載されているので、もしかしたら今はドイツに住んでいるのかもしれない。ドイツと日本はともに第二次大戦の敗戦国で、ときには「国民性が似ている」と見られがちなのだろう。(編集担当:西谷格)



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