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三橋貴明の新刊、続々登場! (「歴代総理の経済政策力」予約開始!

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 昨日は雑誌「正論」の企画で、上念司氏司会、田中秀臣氏、田村秀男氏、高橋洋一氏、若田部昌澄氏、三橋貴明の豪華メンバーによる座談会に参加いたしました。無論、テーマは「金融政策&財政政策という普通の手法で、復興するべき」になります。


 菅直人内閣(と言うか、財務省)が、「震災を利用した増税」という最低最悪の政策に踏み込もうとしている現在、この手の情報発信をやれる範囲で「繰り返していく」つもりです。


社会主義者から我々は学ぶものは何もないと思っていたが、たった一つあった。それは彼らが、繰り返し語ることだ。(フリードリヒ・フォン・ハイエク)」


 増税をすることしか考えていない財務省は、内閣がどれだけ変わろうが、あるいは環境が激変しようが、ひたすら「財政破綻する! 増税が必要だ」を繰り返しています。この辺、まもなく発売になる「歴代総理の経済政策力 グランドビジョンを知れば経済がわかる 」 に詳しいです。何しろ、財政破綻論者は1982年ごろから「国の借金が増えすぎた! 破綻する!」と繰り返しているわけです。


 あるいは、菅直人内閣の現参与である五十嵐敬喜氏のように、ひたすら「公共投資はダメ! 道路もダメ! 公共投資は不要」と繰り返している人たちもいます。この種の人たちは、日本中の橋という橋が通行不能になり、道路が穴ぼこだらけになっても、きっと同じ事を言い続けるでしょう。


 彼らが社会主義者なのかどうかは知りませんが、同じ事を環境が変わろうとも「繰り返し語っている」のは確かです。こういう連中を、わたくしは「絶対的価値感の持ち主」と呼び、藤井聡先生は「ドミナント・ストーリーの持ち主」と呼びますが、状況が変わろうとも、あるいは言っていることが滅茶苦茶でも、同じ事を繰り返し語る彼らの手法が有効だったのは確かです。


 というわけで、彼らが繰り返し語る以上、こちらも「正しいデータに基づいて」繰り返し語る必要があると考えるのです。


 話は変わって、ユーロ圏。


『ギリシャ:ユーロ圏脱退を検討、欧州委が緊急会合-独シュピーゲル
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=jp09_newsarchive&sid=ahSEnhGMOMag
 ギリシャがユーロ圏から脱退し、元の自国通貨に戻ることを検討しており、これを受けて欧州連合(EU)当局者が緊急会合を開いたと、独誌シュピーゲル(オンライン版)が伝えた。シュピーゲルは情報源を明らかにしていない。
 シュピーゲルがウェブサイトで報じたところによると、欧州委員会は6日、ルクセンブルクで会議を開き、ギリシャのユーロ脱退と債務再編の可能性について話し合った。ドイツ政府の報道官はギリシャのユーロ脱退に関する協議は一切ないと述べ、報道内容を否定した。 』


『ギリシャ財務省:ユーロ脱退は考えていない、独誌の報道内容を否定
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=jp09_newsarchive&sid=awxopnAtAnoE
 独誌シュピーゲルがギリシャはユーロ脱退を検討していると報じたことを受けて、ギリシャ財務省は6日、電子メールで声明を発表し、ユーロ脱退は検討してないと反論した。
 財務省は声明で、こうした内容の報道は過去にも繰り返しあったが、ギリシャや欧州連合(EU)加盟国の政府が否定してきたと述べた。 』


 ギリシャのデフォルト(債務不履行)が近づき、「ユーロ脱退」の話が取りざたされ始めました。


 現在、ギリシャは延々とマイナス成長を続けていますが、失業率が10%を上回る中、緊縮財政を強行しているわけですから、当たり前です。失業率上昇はGDP上の個人消費を減らし、緊縮財政は政府最終消費支出、公的固定資本形成というGDPの需要項目の削減です。そんな状況で民間の投資が増えるはずもなく、ギリシャは完全に、
「緊縮財政⇒GDP縮小⇒政府の負債対GDP比率悪化⇒緊縮財政」
 という、どこかの国の人には馴染みが深い悪循環に嵌ってしまっています。しかも、どこかの国においては「輸出増」というボーナス(アメリカの不動産バブルのおかげですが)がありましたが、ユーロ圏にとどまる限り、ギリシャの場合はありません。

  本来、財政破綻国は「通貨暴落⇒対外負債のデフォルト⇒さらに通貨暴落⇒輸出競争力拡大⇒貿易収支の黒字化⇒経常収支の黒字化」というルートを辿り、対外純負債を減らしていくことになります。97年のアジア通貨危機で破綻した韓国は、まさしくこのままのルートを辿り、最終的に経済成長路線に戻れました。


 ところが、ギリシャの場合は「通貨暴落」という要因が発生しない状況にも関わらず、IMF等から支援を受けるために緊縮財政を強行しなければならないわけです。これでは、輸出ボーナスによる経常収支黒字路線への回帰が果たせず、延々と「緊縮財政⇒GDP縮小」という循環を繰り返えすことになります。


 すなわち、現在のギリシャにとっては、ユーロ脱退こそが正解なのです。ユーロを脱退すると100%の確率でデフォルトになるでしょうが、通貨暴落によりユーロ圏から観光客が押し寄せることになります。


 そもそも、現在のままギリシャがユーロ圏に身を置き、デフォルトするとどうなるのでしょうか。デフォルトした国はしばらくの間、国際金融システムから事実上、排除されます。国内の金融システムも混乱に陥り、失業率がさらに高まるでしょうが、それでも通貨は暴落せず、ひたすら国民経済が縮小していく状況になります。ギリシャ以外のユーロ加盟国は、「そんな国」と同じ通貨を使わなければならないのです。


 上記のようなカオスを発生させないためにも、あるいはギリシャが中期的に立ち直るためにも、現時点でユーロを脱退することが正解だと思います。


 とはいえ、これまでのギリシャのDQNぶりを見ていると、最後の最後までユーロにしがみつくんだろうな・・・と思わざるを得ません。いずれにしても、ユーロ・システムのクライマックスは近づいていると思います。

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