2011年3月30日19時52分
カランナゴダ駐日大使
スリランカのカランナゴダ駐日大使(58)が先週、着任した。元海軍司令官で、2004年のスマトラ沖地震による津波で同国が大被害を受けた際に、国内西部地域を担当する軍幹部として救援活動にかかわった。
「あのとき我が国を助けてくれた友人の日本に、できる限りの協力をしたい」。スリランカ政府は東日本大震災の被災者支援のため、義援金約8千万円を送るほか、特産の紅茶のティーバッグ300万個も寄贈する。
福島第一原子力発電所の事故を受け、国によっては東京から退避した大使館もある中で、カランナゴダ大使は予定を変えず着任した。「こんな時こそ日本との結束を示すために、私は送られてきた」。日本在住のスリランカ人には「日本にとどまり日本人を助けるように」と伝えている。仙台の避難所に食料などを届ける動きも出ているという。(中野渉)