ミニ解説 デフレと成長、変わらぬ日銀批判にいらだちも
総裁が最も口調に力を込めたのが「デフレ論」だ。バブル崩壊以降、既に20年に及ぶ長期低迷とデフレ。ふだんは慎重な言いぶりが目立つが、このときばかりは「問題のとらえ方が十分でない」「我々の考えが十分理解されていない」と厳しい言葉を繰り返した。
主張の柱は、低成長が続くなかでは「デフレが先行して改善することは基本的にない」点だ。与野党や学界の一部からは「金融緩和が足りないことがデフレの元凶」という意見...
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