『バイオハザード』好きとしてゲームファンのあいだで有名なフリーアナウンサー、鈴木史朗さん。『バイオハザード』のシリーズ最新作『バイオハザード ザ・マーセナリーズ 3D』の公式サイトでは、そんな史朗さんが『バイオハザード』の塾長として登場する動画“鈴木史朗塾長熱血!マーセ塾”が数回にわたり公開される。ここでは、その番外編として、受講生にRIZEのメンバーKenKenさんと週刊ファミ通のイメージガール“ゲーマーズエンジェル”鈴木咲ちゃんを迎え、史朗さんに『バイオハザード4 Wiiエディション』の“ザ・マーセナリーズ”と、そこから生まれた最新作『バイオハザード ザ・マーセナリーズ 3D』の魅力をご教授していただく。
京都府出身。1938年2月10日生まれ。ニュースからバラエティーまで、幅広く活躍しているフリーアナウンサー。知性、トーク、インパクトを兼ね備えたキャラクターで年代、性別を問わず幅広いファン層を持つ。
東京都出身。1985年12月30日生まれ。RIZEのメンバーとして活躍中。現在、週刊ファミ通にて“スーパーカネコブラザーズ”として実兄の金子ノブアキ氏とともにコラムを連載中。公式サイトはこちら。
愛知県出身。23歳。プラチナムプロダクション所属。グラビアなどタレントとして活躍中。週刊ファミ通のイメージガール、ゲーマーズエンジェルの2代目に決定。好きなゲームは『ポケットモンスター』シリーズや『大神』など。
 『バイオハザード』好きの鈴木史朗さんは、とくに『バイオハザード4 Wiiエディション』の本編をクリアーするとプレイできるモード“ザ・マーセナリーズ”をやり込んでいることで有名。その腕前はというと、クラウザーを使って18万8270点を叩き出すほどのレベル。このスコアがどれほどスゴイのかと言うと……「10万点もなかなか出せない」(週刊ファミ通攻略記事担当)ということからすると、超スゴイスコアということがわかっていただけると思う。そこで、『ザ・マーセナリーズ 3D』の講義に入る前に、『バイオハザード4 Wiiエディション』の“ザ・マーセナリーズ”を鈴木史朗さんにプレイしてもらい、その根本的な魅力を紹介!
いつもとは違う環境でプレイしてもらったが、スコアは16万点と好スコアをマーク。鈴木さん自身の攻略ルートができており、その安定したプレイは観ていて爽快。ふだんの鈴木さんとは違う暴言……いや、荒っぽい口調もゲームファンなら親しみを感じるはず。ちなみに、クラウザーを気に入ってる理由について鈴木さんは「弓を射る速度が早過ぎないので、私のテンポと合っているんです」とのこと。さらに「武士道の観点からという理由もあります。ほかのキャラクターはマグナムなど持っていて強過ぎますから」(鈴木)。ということで、“ザ・マーセナリーズ初心者”はウェスカーなどがオススメだという。

――『バイオハザード4』の“ザ・マーセナリーズ”のプレイを拝見しましたが、本当に熟知されていますね。

鈴木史朗(以下、鈴木) いや〜お恥ずかしいですね。

KenKen そもそも『バイオハザード』にハマったきっかけというのは?

鈴木 ゲームがもともと好きだったんですね。いちばん最初にプレイしたのは、ファミコンの『マリオブラザーズ』でした。娘に買ってやったものだったのですが、娘はあまりやらなかったものですから、私が時間があったときにやってみたら……これがおもしろかったんです。「あ、『マリオ』いけるぞ」と(笑)。

鈴木咲(以下、咲) アクションゲームがお好きなんですね。

鈴木 そうですね。私はシューティングや、アクションが好きみたいで。それで、『マリオ』シリーズもいろいろとやってみたんですが、私にはちょっと物足りなくて。とてもかわいくて、キレイなんですけどね。それからあまりゲームは遊ばなかったんですが、その後プレイステーションの『バイオハザード』に出会ったんです。これは私にとって、革命的なショックでしたねぇ……。

 鈴木さんが『バイオハザード』好きって意外なんですけど、どこがお好きなんですか?

鈴木 まず、こんなにおもしろくて映像がキレイなゲームがあるのかと思いました。恐ろしさの中に美しさがあるような、耽美的なところに見事にハマりましたね。かなり時間をかけてやり込みました。とくに『4』には、美しさがあるんです。『4』の舞台には、ヨーロッパのさまざまなお城のモチーフが確認できます。私はお城が好きなんですが、よく研究して再現していると思いましたね。本編では、ひと通り敵を倒した後、お城をあっちこっち散策するんです。「これが寝室で、こっちが控えの間か。そしてここは食堂か」とかですね。また、『4』には、怖さと美しさ、刺激、スリルとサスペンス、全部揃っています。『4』はハリウッド映画を超えていると思いますね。

KenKen ベタ褒めッスね(笑)。

鈴木 映画には、自分がそこに参加できるという直接的な喜びがありません。エンターテインメント作品は、最後にハッピーエンドになることもほぼわかっていますし。ところが、『バイオハザード』は失敗してしまうと“Die”になってしまうわけです。緊張感がありますね。怖さも何もかも、ゲームのほうがワンランク上だと思います。

KenKen ちなみに、ホラー映画とか怖いものは昔から好きだったんですか?

鈴木 ええ、好きでしたね。私は小さいころ、それこそ5歳くらいから、お化け屋敷が大好きで。ぜんぜん怖がらない子だったんです。逆に怖がらないのを見て、大人のほうがビックリするのを喜んでいました。

 私は『バイオハザード』初心者なんですけど、オススメは『4』ですか?

鈴木 私のオススメはダントツで『4』ですね。『バイオハザード 2』、『バイオハザード3』もすばらしいのですが、苦手なクリーチャーが多かったんですね。『4』の本編は、最後まで息つく暇がないというか、ホッとさせてくれないのもいいですね。また、ボスが強いですし。私がいちばん怖かったのは、クラウザーはもちろんなのですが、ヴェルデューゴも強くてひと苦労でしたね。また、ヴェルデューゴの場面の音響がものすごく怖いんです。ふだんはヘッドホンを使ってプレイしているのですが、ここだけ思わず音を消しちゃうくらいです(笑)。U-3も強いですね、ガラドールがかわいく思えちゃう。今度、HDにリマスターされた『リバイバルセレクション』が発売されるそうなので、孫に踏み潰されてもいいように、私は2本買おうと思っています(笑)。『バイオハザード』をプレイするときは、5歳の孫に気を使って夜にプレイしているんです。でも、孫は怖いものが好きみたいで、私がプレイしているといつの間にか来て見ているんです。孫が成長して、いっしょにプレイできるまで長生きしたいですね(笑)。

 鈴木さんほどお若い感覚をお持ちのおじいさんって、お孫さんもうれしいでしょうね。

鈴木 そうだといいですね。あと、この場で少し言いたいのですけど、子どもにゲームをやらせるとバカになるとか、犯罪を犯すなんてことを言われた時期もありましたが、私はそれに対して疑問を感じていたんです。ゲームを遊んでみて、こんなにすばらしいことがどうしてそんなことにつながるのだろうと。ゲームは関係ないんじゃないとずっと思っていたんですね。2年ほど前に、ハーバード大学の医学部が特別チームを作り、“ゲームと犯罪と子どもたち”というテーマを2年間に渡って調査した結果を発表したんですが、そのレポートを読んだときには、我が意を得たりという気分でした。つまり、いままでのゲームに対する悪い評判は、マスコミ受けをよくするために評論家や学者が悪いと結論付けていただけなんです。そのほかにも、裏付ける事例はたくさんあります。私自身、70歳を過ぎてこんなにゲームが楽しめるのは、信じられないですが、これもゲームのおかげじゃないかと。ゲームをやっていると脳が活性化につながって、高齢者の衰えを防ぐのにいいのではと思います。ゲームをすると、人間っていい意味でのストレスを感じますよね?

KenKen クリアーできねぇとか、緊張感を感じたりとか?

鈴木 そうです。そのストレスが何かをアップさせるような気がするのです。医学的に見ると、一時的にストレスを感じると体温がアップするそうですが、体温が1分上がるだけで免疫力が上がったり、細胞の活性化が起こるそうで、脳にも同じ活性化が起きていると思うんですね。また、『4』のビハインドビューという視点は、自分の目線で動けるので、体と精神にいいですね。『4』で空間認識力などが鍛えられて、最近、大好きなクルマの運転が上達したと感じています。『4』では、背後から敵が襲ってきますから、つねに後ろにも注意しなければなりません。おかげでバックミラーをちょっと見るだけでも、後続車のことが把握できるようになりましたね(笑)。実際、事故を未然に防ぐこともありましたし。私の年齢になって運転していますと、教習所で実技とテレビゲームのようなシミュレーターをやらされるんですが、そのシミュレーターでも高得点でした。

KenKen 教習所でもハイスコアを(笑)。

鈴木 年齢の基準値からはかなりスコアがオーバーしていたようで、逆に教官が怖がっていました(笑)。少し『バイオハザード』の話と逸れてしまいましたね。

 『バイオハザード』のシリーズでは、どの登場人物がお好きですか?

鈴木 私はジルが好きですね。彼女だと難度が易しいこともあって、何度もジルでプレイしました。ジルのほかでは、エイダも魅力的ですね。東洋系でエキゾチックで、ちょっと強そうなキレイなお顔で。

――“ザ・マーセナリーズ”の魅力はどこだとお感じですか?

鈴木 いちばんは、すぐに結果が出ることです。人間の成長というのは、達成感の積み重ねなんです。人生においていろいろな困難にぶつかりますが、それをクリアーすると達成感を得られて、自信がついて人間力が上がるんですね。“ザ・マーゼナリーズ”は、それに近い疑似体験をさせてくれるんです。非常に恐ろしい目に合いながら、5分から10分戦い抜いて、結果が出る。それまでの点数を上回ると、ひとつまた自分がレベルアップしたような達成感を得られるんですね。これが人間力の向上に役立つんだと思います。

 私も人間力を向上させたいので、“ザ・マーセナリーズ”をやってみます(笑)。

鈴木 あなたにはあとで最新作の『バイオハザード ザ・マーセナリーズ3D』をやってもらいますからね。しかし、“ザ・マーセナリーズ”は、何度やってもおもしろいのがいいですね。何度やっても敵の出かたなどが少しずつ違うんですよ。カプコンのスタッフの方は、細かいランダムの要素をいくつも積み重ねた結果だとおっしゃるんですが……。

KenKen まだ『4』の“ザ・マーセナリーズ”はバリバリにやってるんですか?

鈴木 まだまだやってますね。“ザ・マーセナリーズ”は、自分なりの攻略ルートを作って、そのルートの中でさらにどんな工夫をしていくかで、点数が変わっていくんです。そのルートが限界だと感じたら、ルートを変えます。ルートを変えると、また異なる攻略法が必要になってきます。“ザ・マーセナリーズ”はクリアー後のご褒美でありながら、奥の深さと多様性があります。私は、いまクラウザーを使って攻略していますけれど、これがレオンとかハンクとかエイダとか、あるいはウェスカーになると、楽しみかたも違ってきます。いまやっとクラウザーで18万点台が出るようになりましたけれど、いまは偶然が重ならないと出ない点数なので、それが偶然ではないところまで極めたいのです。クラウザーの左手の必殺技をうまく使っていけば、もしかしたら20万点いけるのではと思っているんですがね……。クラウザー以外は極めていないので、たとえばウェスカーで30万点出そうとすると、相応の工夫が必要になるでしょう。たいへんでしょうけれど、またそこが楽しい。今後は、まだクラウザーでは20万点くらいいけそうな気がしますので、そこまでがんばれたらいいなと。“ザ・マーセナリーズ”は、晩年にいただいたすばらしいプレゼントだと思っています。

――『ザ・マーセナリーズ 3D』では、足を速くするスキルなどがあったり、キャラクターをカスタマイズできるんですよ。

鈴木 それはいいですね! 工夫する楽しみがありますね。これはますます、元気でいないと。

――では、これから『ザ・マーセナリーズ 3D』を始めようという方に、アドバイスをお願いします。

鈴木 ともかく、「おやりなさい」ということに尽きます。楽しいですし、危機管理能力も鍛えられると思いますよ。私は14年間東放学園で“鈴木ゼミ”の講師を務めているんですが、若い生徒に「根性を鍛えるために『バイオハザード』をやりなさい」と言っているんです。「もし“プロフェッショナル”でクリアーできたら、ご褒美を考えてやるから、がんばれ」って。しかしながら、残念なことにみんな途中で断念しちゃいましたね。それくらい難しいし、怖いですし、なかなかクリアーできないのですが。でも、それを乗り越えると、必ずすばらしい達成感が得られるはずですから。

 鈴木さんが操作しているキャラは機敏に動いていて、私の場合、まずはそこからだと思っちゃいましたが、上手くなりますか?

鈴木 あきらめずに挑戦し続けければ、必ず上手くなります。

――今年で『バイオハザード』は15周年です。今後の同シリーズに望むことはありますか?

鈴木 また美しさを兼ね備えたホラーアクションゲームをお願いしたいですね。今後も、カプコンさんの若い感性と、世界レベルの技術に期待しています。

 本作は『バイオハザード』シリーズでおなじみのモード“ザ・マーセナリーズ”を単体のタイトルとして開発したもの。プレイヤーはさまざまなキャラクターを使って、制限時間内にできるだけ多くの敵を倒し、スコアを競うことになる。キャラクターに複数のスキルをセットし、自由にカスタマイズすることが可能となり、ミッションも多数収録。通信プレイで、友だちや遠くに離れたプレイヤーとふたりでCo-opプレイを楽しめる“DUOモード”も用意されている。
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