低価格化とともに既存の化粧品市場を揺さぶるのがネット通販。調査会社の富士経済(東京・中央)によると、10年の化粧品の販路別売上高でネットなど通販がスーパーを抜いて2位に浮上した。
訪販化粧品世界最大手の米エイボン・グループは事実上、日本からの撤退を発表。日本法人を買収した投資会社TPGキャピタル(東京・港)の津坂純代表は「ネット・テレビ通販に乗り出す」と話す。
海外では米エスティローダー傘下の「クリニーク」の販路別売上高1位は店舗でなく、通販サイトだ。このため外資系の対応は早い。エスティローダーや仏ロレアルは国内で販売する一部商品をネットでも取り扱い始めたが、将来は全ブランドを扱う計画を立てる。