早く日本にもやって来い! 新発売のApple TVに驚きの絶賛評価が続出中...

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    早く日本にもやって来い! 新発売のApple TVに驚きの絶賛評価が続出中...

    iPad並みの革命だって高評価まで飛び出しちゃってますよ!

    アップルが新たに先月発表したiPodシリーズを早速ゲットしてみたよって皆さまからのコメントも届いたりしてますけど、残念ながら、日本では大きく生まれ変わった「Apple TV」の発売が、いまだに正式にはアナウンスされてませんよね。むしろ多くの人々の注目のアンテナはなにげにスゴいと噂の「Google TV」へと集まるばかり...

    と思いきや、実際に米国ではApple TVの新モデルを入手したユーザーからの大絶賛が続出中ですよ。ひそかにジョブズが起こした「テレビ革命」とまで後の世で評価されるんじゃないかっていう声なんかも各地で上がってきてるみたいですね。まだ自ら手に取ってチェックすることはできない日本からはうらやましい限りですけど、ちょっと盛り上がる米国ユーザーの様子をレポートしてみることにいたしましょう。

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    発売前のApple TVへの評価と言えば、そのより薄く小型になったスタイリッシュなデザイン性に主に注目する内容が多かったようにも思いますが、実際に購入後に使ってみたユーザーからは、なによりも優れているのは、その高速スピードだって感想が次々と届いていますね。

    別にテレビ画面をストリーミング対応にしちゃう機器って、古くはセットトップボックス(STB)タイプの製品からゲームコンソール機まで、これまでにもいろいろと出そろってはいましたけど、そのいずれと比較してみても、Apple TVのスピード感は際立っていることが実感できちゃうみたいです。コンピューターに保存されたiTunesのライブラリーとの共有連携も、驚くほどスムーズで軽快な速度のサービスが楽しめるって評判ですよ。

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    今回の新Apple TVに対して、最も高い評価を与えているのはFox Newsのユーザーレビュー記事なんですけど、その根拠が実に興味深かったりもするんですよね。

    スティーブ・ジョブズは、このApple TVを「ホビー」でやってるのさっなんて評しちゃってますけど、単なる趣味的なサイドメニューの位置づけではなくて、堂々たる成功を収める旗艦製品として売り込んでいってもいいんじゃないかって思いますよ。

    たとえば、これまでも自分の母親はiPhoneを使いこなしていて、よく地元のアップルストアーにも足を運んでいました。でも、残念ながら、いままでApple TVなんて見たことも聞いたこともないねって言ってましたよ。まぁ、そもそもアップルのほうでも、批判を恐れずに言うならば、だれも目もくれないような店の片隅にApple TVを放置して、あんな製品に300ドルも出して買うような物好きはそういないさってスタンスが見え見えでしたもんね。

    ところが、今度の生まれ変わったApple TVは、えぇっ、わずか99ドル(日本円では軽く1万円を切っちゃいます)で、ここまでできちゃうのって、ユーザーにとってはうれしい驚きがある製品になりました。静かすぎるデビューだったからこそ、余計にその反動で驚きを誘っている感じですね。だって、iPhoneやiPadのように、発売時に行列ができることもありませんし、そもそもあんまりアップルのほうでは現在も宣伝に力が入っていないような気がします。でも、これはもっと前面に打ち出してテレビ革命を謳っていってもいい仕上がりだと、少なからぬユーザーが考えていますよ。

    確かにグンと安くなった価格設定で、手を出しやすくなったのはいいことですよね。

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    ただ、日本では当初の発売が見送られている理由といたしまして、やっぱりストリーミングレンタルサービスの事情の違いは大きいでしょうね。

    Netflixのユーザーにとっては、もうApple TVは神ですよ。いつでも好きな映画を一発チョイスで鑑賞でき、選択から試聴までが速くて快適なこと! もうテレビ番組の放送予定なんて気にせず、自宅で映画やドラマ三昧になっちゃうことは間違いないでしょうね。

    たとえNetflixのアカウントがなくても、 iTunesのストアーからストリーミング購入レンタルできる映画やテレビ番組の充実ぶりに期待できそうです。ABC放送(ディズニー)やFOXネットワーク、BBC放送の、わずか99セントでレンタル購入できる番組に加え、すでにCBSやNBCからもテレビ番組のストリーミング提供がアナウンスされていますよ。今度こそはApple TVがテレビの視聴スタイルを変えることにだって期待できちゃうんじゃないでしょうか。

    もし日本でもNetflix並みの強力なサービスが立ち上がり、続々とApple TVへの対応コンテンツが出そろうようであれば、もはやビデオレンタルショップに通うことなんてなくなっちゃう勢いで普及していくことさえ期待できるようになるのかもしれませんね。

    もっとも気に入りそうなのは新機能の「AirPlay」ですね。iPhoneやiPod touchであれ、iPadであれ、iOSを搭載するデバイス間で、映画や音楽、写真などのコンテンツを、ワイヤレスでApple TVとスムーズに共有できる環境が、まもなくアップデートで実現しますよ。

    これがどんなにスゴいことか想像してみてください。ついさっきまでベッドルームのiPadでスタートレックのエピソードを視聴していたんですが、ふとリビングに向かうと、そこでHDTVの大画面に、これまで視聴していたものと全く同じエピソードが、ちょうど続きから再生されるんです。もちろん逆のことだってできちゃいますよ。これは重宝する新機能になるでしょうね。

    最近はとにかくテレビを見なくなっている...なんてギズ読者の皆さまも増えているんでしょうけど、Apple TVで、また新しいテレビライフが始まる可能性だってありそうですよね。

    さてさて、なんとなく良いとこ尽くめの評価ばかり紹介してきましたけど、PC Magazineには、Apple TVのウィークポイントなどもバッサリと斬ってみた辛口レビュー記事が載せられていましたので、こちらも最後に紹介しておきましょう。

    Apple TVにはハードドライブが搭載されていない。つまり、Apple TVで購入できるのは、大半が48時間の視聴制限がかかったストリーミングコンテンツのみであり、その制限時間が切れてしまえば、再び同じコンテンツでもお金を払って購入しないと見られなくなるということだ。

    これが大きな問題となるのは、いまだに多くのコンテンツは、ストリーミングには非対応で、ダウンロード販売しかされていないという点にある。Apple TVは、最大で720pのストリーミング再生にも対応しているが、この解像度で提供されているiTunesのストリーミングタイトルも、そう多くはない。少なからぬユーザーが、まずはコンピューター上でコンテンツをダウンロード購入し、それからApple TVへとコンテンツ共有する形で視聴せざるを得ないだろう。

    あと覚えておきたい点としては、小さなポイントかもしれないが、Apple TVの新モデルにはHDMIケーブルが同梱されていない。また、HDMI非対応の古いテレビとの接続には、オプションでアダプターを用意しなければならない。

    とはいえ、こうした挙げられるあらゆるマイナスポイントを考慮に入れたとしても、大半のiPodシリーズよりも安い99ドルという価格設定が、そのすべてを相殺して余りあるインパクトを持っている。この価格ならば、多少の不便や制限が強いられるとしても、納得して新たなテレビ体験を楽しむことを望むユーザーは少なくないだろう。

    いやいや、興味深いことに、PC Magazineのレビューは、なかなか辛めの切り口であるにもかかわらず、結局のところは、この新モデルのApple TVを「エディターズ・チョイス」の優秀製品として選出しちゃっていますよ。なんとか環境を整えて、早く日本でもフル活用して楽しめるような形でリリースしてくれないものでしょうかね〜

    Rosa Golijan(原文/湯木進悟)