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テスラ車をレンタルしたら「ガソリン代」を何万円も請求される事態が続発


週末のレジャーの移動手段の確保や、普段は乗らないような車に乗ってみたい時は、レンタカーが選択肢のひとつです。しかし、アメリカの大手レンタカー会社・Hertzでテスラの電気自動車(EV)を借りたところ、ガソリンを使ってもいないのにガソリン代が請求される問題が相次いでいると、自動車専門ニュースサイト・The Driveが報じました。

Hertz Charging a Tesla Renter for Gas Was Not an Isolated Incident
https://www.thedrive.com/news/hertz-charging-a-tesla-renter-for-gas-was-not-an-isolated-incident


今回一連の問題が発覚したきっかけは、Hertzでレンタルしたテスラ車を返したところ、ガソリン代として277.39ドル(約4万3000円)もの追加料金が発生したという2024年5月の報道です。

この追加料金は、返却の際に燃料タンクを満タンにしない代わりに燃料代を追加で支払う「Skip the Pump」というオプションのもの。しかし、テスラ車にはガソリンエンジンは搭載されておらず、車を借りたジョシュア・リー氏は借りたときと同じバッテリー残量96%まで充電していました。しかも、Hertzはこの問題がメディアで取り上げられるまで、リー氏への返金を拒否していたとThe Driveは指摘しています。

The Driveが記事を公開すると、Hertzでテスラ車を借りた他のユーザーから同様のケースの報告が複数寄せられました。


被害者のひとりであるエヴァン・フレーリッヒ氏は、テスラのModel 3ロングレンジを予約しましたが、実車を受け取ろうとしたところロングレンジモデルではなくスタンダードレンジモデルしか用意できないと告げられたとのこと。しかも、当初料金は変わらなかったので、フレーリッヒ氏が救済策として22ドル(約3400円)を割引してもらうには、マネージャーに連絡しなければなりませんでした。

そして、フレーリッヒ氏が借りたテスラ車を返却したところ、同氏は「Skip the Pump」料金として340.97ドル(約5万3000円)も請求されてしまいました。フレーリッヒ氏が車を返した時のバッテリー残量は21%でしたが、本来はHertzのロイヤリティ・プログラムで再充電料金は25ドル(約3800円)しかかからないはずだったとのこと。


フレーリッヒ氏は最終的に追加料金の請求をキャンセルしてもらうことができましたが、カスタマーサービスの担当者にはなかなか連絡がつかず、SNSで騒ぎ立ててやっと問題の解決にこぎ着けたそうです。

同じく被害を受けたユーザーのトアン・ル氏はさらにひどい目に遭いました。ル氏は、HertzでModel 3を1週間329.83ドル(約5万1000円)で予約して料金を前払いし、その後返却しましたが、後から690.32ドル(約10万円)も請求されたとのこと。その中には、再充電料金の25ドルとは別に475.19ドル(約74000円)の燃料代が加算されていたほか、ル氏が前払いしたはずのレンタル料金の延滞料も含まれていました。

さらに追い打ちをかけるように、ル氏の元に届いた請求書には、レンタル中にテスラのスーパーチャージャーネットワークを使用した代金として125.01ドル(約1万9000円)も記載されていました。スーパーチャージャーを使った際の料金は、場合によってまちまちとのことですが、普通は75%で15ドル(約2300円)程度とされています。


ル氏も、最終的に追加料金をキャンセルしてもらうことができましたが、このような多額の請求をされたことを腹に据えかねているとのこと。The Driveに証言したユーザーらは、ロイヤリティ・プログラムのトップランクの常連ユーザーであるにもかかわらず、「Hertzでまた別の車を借りるのは考え直すかもしれません」と口をそろえました。

このような請求に直面したユーザーがほかに何人いるのかは不明ですが、The Driveは同様の請求を受けたと報告する2023年3月の投稿をFacebookで発見していることから、「この問題は1年以上続いている模様です」と伝えています。

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in 乗り物, Posted by log1l_ks

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