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尾谷幸憲の「物書き的な何か」

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April 23, 2011
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カテゴリ:流行

「まどか☆マギカ」、見終わりました。

おっさん(=俺)、大号泣です。

三日酔い気味だったんですが、なんか見終わった途端、背筋がシャンとしました。

というわけで総評いきます。真面目文体で。




●「まどか☆マギカ」はいい意味で期待を裏切られたアニメだった。あのキャラデザインで、あんな展開に及ぶとは誰も予想できなかっただろう。最初、新房監督の目的は「萌え」を期待している視聴者を奈落の底に叩き落すことなのではないか?と思ったほどだった。でもこうやって最終話まで見てみると、あのキャラデザインでやった意味がよくわかった。

●「萌え」という記号の根本的な役割は「癒し」だ。ラストでまどかが優しさですべてを包み込む聖母マリアのごとき役割を演じたのは、ものすごいハマリ具合だった。その直後の上条君の演奏曲目が「アヴェマリア」だったのは明らかに狙いだろう。ドンピシャすぎる。

●おまけにオチは「アイツ、行っちまったな...」という王道パターン。「まどマギ」は「萌え」+「キリスト教的救世主殉教物語」の奇跡的な融合と言っても過言ではない。

●何かと旧エヴァとの関連性を指摘される「まどマギ」だが、まっすぐな救世主物語としての強度は明らかにこちらのほうが高いと思うんですがどうでしょう? 「伝説巨人イデオン」のように、人類全滅、っていうオチにならなかったのも美しいし。

●しかし、よくよく考えてみると、主人公が最後の最後まで何もしない物語っていうのもすごい。どちらかというと、ほむらちゃんの物語といったほうがすんなり来る。

●そして、あの予言めいた都市の崩壊シーン、避難所でのシーンはこのアニメがしばらく放送中止になった理由もよくわかる。リアルとのシンクロ率の高さは製作サイドも相当驚いたのではないか。

●ところであのオープニングに映っていた黒ネコは結局、一体何だったのだろう? 回収できなかった伏線のひとつである。監督・新房昭之と脚本家・虚淵玄のコンビだけに、「もしかしたら....?」と思わせる。

●いずれにせよ、「まどマギ」は21世紀初頭の日本に出るべくして出たアニメだったような気がする。アニメの枠を超えたクリーチャーデザインを行った劇団イヌカレー。欝展開以上の救いを物語に与えた虚淵玄。最初はまったく慣れなかった蒼樹うめのキャラデザインも今では大声で「アリ!」と言える。そして「化物語」以上のクオリイティと映像美を魅せた新房昭之+シャフト。時代の才能が結集した本作、本当に騙されたと思って観ておいてよかった。


●ClariSが歌うオープニング曲 「コネクト」もすばらしい。全話観てやっとわかった。歌詞の内容は、まどかの願いであり、ほむらの希望であることも。

http://youtu.be/DrpWlSJbunw


●本編を観てない方はまずこれを観てほしい。MADなんだがあまりのクオリイティの高さに卒倒した。
http://youtu.be/9KPhT-lDptc






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Last updated  April 23, 2011 10:45:58 PM



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