私は今まで、「日本ってホントにアホな国だな」と思っていたけれど、最近は「どの国も揃ってアホだな」と感じるようになりました。
それを衝撃的に痛感したのは、最近のアメリカが国内政治の揉め事から、米国債格付けの引き下げまで招いてしまったことです。
アメリカ国債は単なる一国の借金証書ではありません。
世界の多くの国が国家資産として保有し、その利回りはすべての金利型・金融商品の指標として使われています。
それはもはや、アメリカ一国のモノではなく、世界の金融市場における、共有財産的な商品なのです。
だから、たとえ同じトリプルAの格付けを持っていても、他の商品と米国債の位置づけは全く異なります。
ドルという通貨と米国債という指標は、アメリカにとってその軍事力にも匹敵する強力な資産だったはずなのです。
そうした、イギリスも日本もユーロも、そして中国も決して手に入れることができない特権的な武器であったその信用を、バカげた騒動によってアメリカはあっさりと手放してしまいました。
しかも、デフォルトなんて決して現実的な選択肢ではなかったのです。
にも関わらず、「デフォルトするかも、するかも、するかも」とデキもしない脅しを続け、世界に「この国は、米国債を自分の国の都合だけで勝手に扱うつもりだ!」と知らしめてしまいました。
アホにもホドがある。
と思います。
★★★
私はつい先日までイタリア旅行をしていました。ギリシャも数年前に旅行し、エーゲ海クルーズを楽しみました。
これらの国は今、深刻な信用危機に陥っているわけですが、「この辺の国も、ホントにアホだな」と思います。
ギリシャは「神からのギフト」と言われるほど美しい国です。
気候と自然に恵まれ、食べ物もすばらしく、数多くの国を旅してきた私の目からみても「圧倒的」に恵まれた国に思えました。
イタリアも「あと 4000年くらいは古代ローマと中世ローマが残したもので食べていけるよね」と思えるくらい、貴重な歴史資産を持っています。
正直言って、両国ともあれだけのものをもっていて財政赤字とか意味不明です。
彼らが財政危機に陥っている大きな理由は、「誰も働かないし、働いている人が税金を払わない」からです。
やたらと早く引退し、働く場合も公務員としてちんたら働き、稼いでもお金はマフィアにしか流れない・・・とんでもない国だと思います。
しかしギリシャやイタリアは、自国民の誰一人税金を払わなくても、ブランドや観光客やバカンス消費などからの収入だけで食べていけるのでは? と思えるほどの豊かな資産を持っています。
ホテルやワインが今の 1.5倍高くても、観光客は減らないです。どちらも世界中から人が押し寄せてお金を落としてくれます。
貧乏になりつつある日本からの観光客は減るかもしれませんが、かわりに中国やインドから億の単位の人が押し寄せてきて、いくらでもお金を使ってくれます。(実際、中国人のイタリア・ブランド品の買い方は凄まじいです。)
ギリシャだって、使っていない小さな島を世界のセレブに“プライベートアイランド”として「 20年貸与」とかするだけで、毎年相当の収入を得られることでしょう。
個人と同じです。圧倒的な資産を持っていれば、働く必要はないんです。
ところが、それらの資産を巧く利用して稼ぎ、(自国民はのんびり暮らしながら!)楽しく過ごせばいいのに、ワザワザ死者まで出すような緊縮財政反対デモを繰り返し、治安と街の景観をぶっ壊して「観光客が来たくなくなるように」仕向けているのは、なんなんでしょう?
あれだけの資産を持っていれば、少々高くても世界から人は来ます。
でも、市内で死者がでるほど激しいデモをしたら、誰も来なくなります。
アホにもホドがある
と思います。
★★★
イギリスも先日の暴動には失望しました。
すごい大規模な暴動が起こり、街が炎に包まれたのです。
あんな暴動になるまで暴徒を制御できないなんて、ほんとに先進国なのか?って感じです。
警察予算が減らされたからデモが押さえられないとか報道されてますが、意味不明です。
日本と違って、イギリスには皇太子まで参加する軍隊があるでしょ?
南米のフォークランドや、アラブの国に空爆までしてる軍隊があるじゃん?
その予算を警察に回せば済む話でしょ?
アラブの春とかを応援するための予算があるなら、自分の国の街角をコントロールする方を優先したほうがいいです。
フランスもドイツもアホです。そもそもユーロ危機を招いた元凶は、ユーロの中核国であるドイツとフランスが、その運営を間違ったからです。
あそこまで経済状態の違う国を次々と参加させ、しかも、自分達自らがルールを守らないことで他国にも「財政規律を守らなくていいよ」と教えてしまいました。
なんでここまで来る前に、もう少しまともな運営ができなかったんでしょう?
あほちゃうか。
と思います。
★★★
Facebookから Youtubeまで規制して「閉じたインターネットの世界」を作ろうとしている(作れると思っている)中国も、恐るべきセンスの持ち主だし、ロシアに至っては未だに住むのが怖いほどの「超暗黒国家」です。
しかも、もう一回プーチン氏を大統領にしようなんて、マジですごいです。
後世からみれば、スターリン氏とプーチン氏の違いを見つけるのはもはや難しくなるかもしれません。
こうやってみると、世界の主要国はほんとにアホばかり!
というわけで、日本は世界的に見ても「中の中くらいのアホ」にすぎないと思うちきりんなのでした。