雪国まいたけは今年9月から、きのこ類やもやし、カット野菜などについて、独自に放射性物質検査を実施しその結果を公表しているが、今回、新たに独自の出荷基準を40ベクレル/kgに定め、これを超える放射性物質が検出された場合は出荷を見合わせることを決定、11月15日から実施すると同日発表した。

同社では震災後の4月から、原料や製品の放射性物質の自主検査を開始、日々モニタリングを実施してきた。顧客からの検査結果公開の要望が多数寄せられたこともあり、精密な放射性物質検査が可能なゲルマニウム半導体検出器・波高分析装置を導入し、9月15日からその結果を顧客に公開してきた。

以来、2か月間の毎日のモニタリングの結果、同社検査限界値(20ベクレル/kg)を超えた放射性物質は検出されなかったというが、消費者により安心して同社製品を食してもらうためとし、40ベクレル/kgを出荷基準値に定めた。「これは、世界で最も厳しいとされるウクライナの基準値と同じレベルとなる」(雪国まいたけ)。

現在、厚生労働省の定めた食品(野菜類など)の放射性物質の暫定規制値は500ベクレル/kg(放射性セシウム)だが、同社には検査結果公開後に顧客から、この値でも十分ではないと、「自主基準を設けてほしい」という意見が数多く見られたこともあり、食の安全・安心を確保するためには、国が定めたものよりも厳しい基準が必要であると考え、今回、独自に自主基準値を定めた。