ステージに「飛び級」はない

  前回、一般社員には4つのステージがあるとお伝えしました。

  実はこのステージというものには、大変重要なポイントがあります。

  それは、部下は4つの段階を一つずつ上っていくもので、飛び越えることはないということです。それぞれの段階を短い期間で駆け上がっていく優秀な人はいても、どこかの段階を飛び越えることはありません。あくまで、一段ずつ上がっていくのです。この点を勘違いすると、部下を育成するどころかつぶしかねない事態が生じることも…。

  ある企業の例を見てみましょう。実際にあった話です。

すぐ現場に飛び込ませる「現場主義」のA社

  ある会社、仮にA社としましょう、ここでは毎年、入社間もない新入社員にすぐに現場に飛び込ませ、がむしゃらに実務をさせるのが恒例となっていました。

  景気が良かった時期は、これが本人にとっても成功体験を積む成長の機会として有効に機能していました。会社はイケイケドンドン右肩上がり、人は何人いても足りない状態。とにかく採用しては現場に放り込むで、新入社員もグングン成長していきました。

  ところが、景気の悪化とともに事態は急変します。経験の足りない新入社員では仕事がうまくいかず、むしろ失敗体験が続く中で、自信を失って辞めてしまう人が続出してしまったのです。