嗅覚の衰えは死期が近いサイン?

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嗅覚の衰えは死期が近いサイン?

あれ? いつもの匂いがしない...

と思ったら死期が近づいた兆候を疑ってみるべき...かも。そんな縁起でもない調査結果が発表になりました。

米シカゴのラッシュ大学医療センター附属ラッシュアルツハイマー病センターでは、認知症・パーキンソン病にかかってない高齢者1162人を対象に普段からお馴染の臭いを12通り用意し、各人に何の臭いか嗅ぎ分けてもらう嗅覚テストを行いました。その後、4.2年間に渡って追跡調査を行い、その間に321人(27.6%)が死亡したのですが、なんと嗅覚が鈍っていた人の方が死亡率が高かったのです。

チームでは専門紙「Chemical Senses」に結果をこのように報告しています。

嗅覚のスコアは正解した点数でつけた(0~12点、平均9.0、標準偏差 = 2.2)。

最初の分析では、正解が1点増すごとに死亡リスクには約6%ずつ減っていた(ハザード比 = 0.94; 95% 信頼区間: 0.90, 0.98)。従って最低スコア(6点、下位10%)の死亡リスクは最高スコア(11点、上位90%)の人より約36%高かった。(調査に当たった嗅覚障害)協会では嗅覚検査後も引き続き、ネーミング能力、障害、脳血管疾患、レジャー活動の特徴的パターン、欝(うつ)症状、アポリポタンパク質E遺伝子型解析など検査した。

結果を見ると、高齢期に馴染みの臭いが嗅ぎ分けにくくなることと死亡リスクの高まりとの間には関係があることが示されている。

[via PubMed (spotted by Steve Silberman]

Image via Shutterstock.

Annalee Newitz(原文/satomi)