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募る思いに、社長「行っておいで」 関東建機サービスの若手社員が重機持参で被災地へ復旧ボランティア

公開:2011年6月4日

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石巻・東浜の港では海中に沈んだコンテナや船などを引き上げた
石巻・東浜の港では海中に沈んだコンテナや船などを引き上げた

 瓦れきに埋もれた被災地。野谷稔さん(32)は居ても立っても居られなかった。「重機が必要。自分が行く」。募る思いを社長にぶつけると会社の重機を無償で提供してくれた。ゴールデンウィークが終わり、ボランティアが減った被災地に、小田原からパワーショベルが向かった―

 建設機械の販売やレンタルを営む(株)関東建機サービス(本社・市内桑原、下堀順子社長、【電話】0465・36・7214)に勤める野谷さんは、被災地のボランティアセンターと連絡を取り、重機が足りないことを痛感。同僚の渡邊賢介さん(33)とボランティアに出かけることを決意する。

 しかし重機は会社のもの。運転技術はあっても現地に重機の余分は無い。意を決して、社長に思いをぶつけた。

 若手社員の自発的行動に「そこまでやる気があるなら行っておいで」と、下堀社長は、パワーショベル2台にショベルカー1台、重機運搬用のトラック2台を無償で貸し与え、社長と同僚が活動資金を提供してくれた。

 5月13日、被災地のボランティアセンターと連絡を取り、野谷さんらが向かった先は宮城県石巻市のボランティアセンター。そこで牡鹿半島での瓦れきの撤去などの作業を任された。

 震災から2ヵ月が経つにも関わらず、家屋に突き刺さる乗用車、海中に沈むコンテナ、陸に打ち上げられた船などを目の当たりにし、市街地から遠く離れた漁村まで、重機が届いていないことを思い知らされる。

 野谷さんらは、朝8時から日没まで重機をフル回転。それでも「いくら片付けても終わりが見えない。市街地に比べて1ヵ月は遅れていると感じた」という。「船があればすぐにでも漁に出たい」という地元漁師の叫びが胸を打った。当初3日の予定を5日に延ばし、ボランティア活動を終えた野谷さん。

 「今すぐにでも(被災地に)行きたい」との思いを胸の奥にしまい、日常の仕事に戻っている。

 同社では野谷さんらが戻って以来、義援金を募っている。次にボランティア活動で被災地へ向かう時に、持参するつもりだ。
 

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