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GoogleがApple、Microsoft、Oracleの“いんちきな特許攻撃”を批判

» 2011年08月04日 08時11分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米Googleは8月3日(現地時間)、公式ブログの「When patents attack Android(特許がAndroidを攻撃するとき)」と題する投稿で、スマートフォン市場で競合する米Microsoftと米Appleや、Java特許をめぐって係争中の米Oracleの“特許攻撃”を批判した。

 同社の上級副社長兼CJO(最高法務責任者)を務めるデビッド・ドラモンド氏は「この業界に20年以上いるが、MicrosoftとAppleは常にお互いの首筋にナイフをつきつけ合っていた。だから両者がベッドインしたら、何が起きているのか不思議に思うはずだ」と語り、両社がAndroidの競争力を削ぐ目的で団結しているとして現状を説明する。

 「Androidの大きな成功は、Microsoft、Oracle、Appleその他企業によるAndroidに対する敵意に満ちた偽りの特許攻撃を引き起こした」(ドラモンド氏)

 MicrosoftとAppleは財政難だった米Novellが米Attachmateに買収された際、Novellの特許を買い取った。また、Googleも入札したカナダのNortelの特許競売では、Apple、Microsoftほか数社が企業連合を結成し、約45億ドルで特許ポートフォリオを落札した。ドラモンド氏はロイターの記事を引用し、MicrosoftがSamsungに対し、Android端末1台に付き15ドルのライセンス料を支払うよう求めていることも説明。一方、米OracleはAndroidがJavaの特許を侵害しているとして、Googleに26億ドルの損害賠償を求めている

 スマートフォンに関連する特許は約25万件あり、Googleのライバルたちは保有する特許のライセンス料をAndroidに課すことで、Android端末の高価格化を狙っているとドラモンド氏は説明する。「特許はイノベーションを支援するものだったはずが、最近はイノベーションを阻止する武器になっている。ライバルたちは、端末の新機能で競争する代わりに、訴訟で戦おうとしている」(ドラモンド氏)

 同氏は、Androidに対する不当な攻撃を阻止することで同端末をコンシューマーの選択肢として存続させるという決意を表明することが重要だと考えたという。

 そのための方策として、米司法省(DOJ)に、旧Novellの特許の公平な条件での提供や、MicrosoftとAppleのNortel特許獲得の正当性の審査を働き掛けているほか、自身の特許ポートフォリオを強化することで反競争的脅威からAndroidを守ろうとしているという。同社は最近、米IBMから1000以上の特許を買収している

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