「人狼ビギナーズのワンナイトルール」の炎上に関して

ボードゲーム界隈でちょっぴり話題になった「人狼ビギナーズ問題」について色々思うところがあるので記事にして書こうと思います。

 

人狼ビギナーズ問題

まず、そもそも「人狼ビギナーズ問題」(今勝手に命名しました)とは何か、というお話です。

 

ことの発端はワンナイト人狼(@1nite_jinro)の以下のツイート群。(以下ワンナイト人狼サイドを「ワンナイト人狼側」と表記します)

 

 

 

 

 

 

  

簡単にまとめると

 

Take Tale Tableから発売される初心者向けの人狼ゲーム「人狼ビギナーズ」に「ワンナイトルール」というものが存在し、これに対してライセンス契約を申し入れたが拒否され、さらに「ワンナイトルール」の商標出願までおこなわれた。

 

という内容です。

 

「クリエイターとしては、これ以上太刀打ちできなさそう」「ほんとに、こういうの悲しい。。。」という文言とともにツイートされ、このツイートを読んだ人たちはみな「ワンナイト人狼をパクってさらに商標出願まで勝手にやるなんて!!!!人狼ビギナーズ許せん!!!!!」とブチ上がります。

 

これによって人狼ビギナーズのレビューは評価1ばかり。

www.amazon.co.jp

また、Twitterにも「人狼ビギナーズはワンナイト人狼のパクったカス」みたいなツイートが溢れ(人狼界隈で)、いわゆる炎上状態になりました。

 

これを受けてTake Tale Tableは以下のような表明をおこないます(以下、Take Tale Tableサイドのことを「人狼ビギナーズ側」と表記します)。

TakeTaleTable | 商標出願について

 

ルール説明書を公開し弁明を行いましたが、「パクり」というレッテルはぬぐわれることなく、このようなブログ記事が公開される始末。

roy.hatenablog.com

(読むのがダルい人のために今回の件に関する要点だけ話すと「他社のゲームルールの剽窃をおこなうような会社のゲームは買わないようにしよう!」という呼びかけを行っています。この文脈において名指しで人狼ビギナーズ側を批判しています)

 

【2018/12/05 追記】

ペンとサイコロさんが記事を修正したのと、要約が記事の内容と異なるとの指摘を受けましたので追記します。

ペンとサイコロさんの記事では上記の人狼ビギナーズ側が「商標出願について」で述べている

弊社は,商標権の侵害行為もしておりませんし,そもそもゲームルールはアイデアであり、著作権の保護の対象ではありません。

 という文言を問題視しており「このような意見を表明する会社に対して不買を呼びかけます」としていました(現在は保留中とのことです)。そのため、上記の「他社のゲームルールの剽窃をおこなうような会社のゲームは買わないようにしよう!」という要約は誤りでした。申し訳ありません。

ただ、記事中では

これ自体がパクりかどうかについて、この場で詳細を分析するつもりはありません。

 としながらも明らかに人狼ビギナーズ側が剽窃行為を行ったかのような誤解を与える文面でした(これについてはペンとサイコロさん自身が認め、追記がなされています)。

また、私の意見としましては、そもそも「ゲームルールはアイディアであり著作権保護の対象ではない」という文言から、「この会社はゲームルールをパクることに対して問題がないというスタンスの企業」とみなして「放置していたら剽窃ゲームをどんどんパブリッシュする」から不買を呼びかけるというのはいくら何でも飛躍が過ぎるのではないかと思います。

誤解が無いようにリンクを張っておきますが人狼ビギナーズ側は以下の説明書公開において「そもそもルールが異なる」と明言しています。ワンナイト人狼側からライセンス契約を求められ「そもそもルールが異なる」「さらに法的には何の責任もない」と反駁したところに後者だけ抜き出して槍玉に上げるのは筋が通らない、というのが私の意見です。

TakeTaleTable | 説明書公開とルール説明

「法的には何の責任もない」という声明が余計だった、という意見については私もその通りだと思います。結果として炎上を加速させてしまったので。ただ、このような文言を声明に付け加えたのはボードゲームのことを全く知らない層に「よく分からないけれどパクりゲームらしい」という風説が広まってしまっていた、という背景があるのではないかと勝手に妄想しています。

【追記終わり】

【2018/12/06 追記】

roy.hatenablog.com

ペンとサイコロさんがTTTに対する不買運動の呼びかけを取り下げました。公式声明の解釈に一部誤解があったとのことです。

【追記終わり】

 

 

まぁ、概略だけ見ると「人狼ビギナーズというパクりゲームを出した悪徳企業に正義の鉄槌が下されたんだな」みたいに思えるかもしれませんが実態は異なります。それなのに人狼ビギナーズ側が剽窃ゲームをパブリッシュしたという風評だけ独り歩きしており、この現状に物申したくてこの記事を書くことにしました。

  

そもそも「人狼ビギナーズ」は「ワンナイト人狼」のパクリゲームなのか

 とりあえず、ここについてハッキリさせておかないと話が進まないので一応書いておきます。人狼ビギナーズ側が公開したルール説明書を読めば自明な話でもありますが、ルール説明書が公開されたにも関わらず読まずに叩いている人や、「ワンナイト人狼」愛が強すぎて頭に血が上り適切な判断ができない人のために丁寧に書こうと思います。

 

まず、大前提としてワンナイト人狼人狼のフォロワーにあたるゲームです。まぁ、ここに異を唱える人はいないでしょう。そして、人狼ビギナーズ側によるとワンナイト人狼側は「ライセンス契約を求めた」そうです。「ルールに著作権が無い」とか「業界の慣習として」とか言い出すと面倒なので、その話は後においといてライセンス契約を求めるぐらいなんだから余程ルールが酷似しているゲームなんだろうなと思います。では、実際にはどうなのかを見てみましょう。

ワンナイト人狼|ゲームのルールから役職、初心者向けのコツまで紹介 | ぼくとボドゲ 〜ボードゲーム日記〜

TakeTaleTable | 説明書公開とルール説明

 

(一応自分でルールを確認したい、という方は上の2つを読んでください)

 

まず大元となった「人狼」から。

人狼(ここでは「Are You a Werewolf?」のこととして考えます)

GMが必要

・勝敗がつくまで昼と夜を繰り返す

・役職は「村人」「占い師」「人狼」の3つ(話を簡単にするために初期版のお話)

人狼は必ず存在する

 

次にワンナイト人狼のオリジナル要素を挙げていきます。

〇ワンナイト人狼

GMが不要

・必ず一晩で決着がつく

・役職は「村人」「占い師」「人狼」に加えて「怪盗」というオリジナル役職

・役職を人数+2用意し役職に欠けが出る。欠けが出た役職を占い師が見ることが出来る

 

大まかに、この4つが人狼とワンナイト人狼を比べたときに「オリジナル要素」と言えるポイントだと思います。

 

そして人狼ビギナーズの「ワンナイトルール」(現在は「一回ルール」と呼称を変えていますが分かりやすさ優先でそのままで)。

人狼ビギナーズ「ワンナイトルール」

GMが必要(3人ゲームでは不要)

・必ず一晩で決着がつく

・役職は「村人」「占い師」「人狼」に加えて「逃亡者」(ワンナイト人狼の吊り人)

・役職を人数+1用意し役職に欠けが出る。欠けた役職はGM以外知ることが出来ない

 

ワンナイト人狼と「ワンナイトルール」には確かに類似点がありますが、大きな差異があり「怪盗」の不在と「欠けたカードの扱い」です。

ワンナイト人狼は「人狼を一晩で決着させる」というコンセプトのもと「怪盗」や「中央におかれる余りの役職カード」といった要素を追加しゲームとして成り立たせています。

 これらの工夫により「1度しか相談出来ない」という制約のもと面白いゲームを成り立たせています。

 一方で、人狼ビギナーズ「ワンナイトルール」は怪盗が不在なため発言出来る役職が占い師しかいません。占いも欠けカードを見ることはできず、ハッキリ言って「ゲーム性は低い」です。ただ、公式見解にもあるようにこの「ワンナイトルール」はヴァリアントルールであり、サブの位置付けです。メインゲームは一般的な人狼ゲームであり、ワンナイトルールはボードゲームによくある「メインゲームの雰囲気を知るための簡易ルール」であろうことは容易に推察できます。ゲーム性が低いのもそれもそのはずで、「ワンナイトルール」はメインゲームではなくその導入でしかないのですから。そのため「ワンナイト人狼をワンナイト人狼たらしめている要素」が欠けているゲームを「一晩で決着させる」という共通点を挙げて「パクりだ!」と叩くのは全くの筋違いということですね。

穿った見方をすればこの簡易ルールに「ワンナイト」という名前をつけることで「ワンナイト人狼人気にあやかろう」としたとも取れます。しかし、ワンナイト人狼がおこなったという「ライセンス契約の要求」にいたるほどルールは酷似していません。これを「悪意ある剽窃」とするのは難しいでしょう。

 

 

ちょっと話が逸れますが、今回の問題にあたってボードゲーム有識者然とした方々が以下のようなツイートをしていました。

 ボードゲームのルールには著作権が無く、それが問題になることは今までもありました(「BANG!」-「三国殺」など)。

sugo6kozo.hatenablog.com

www.tgiw.info

今回の人狼ビギナーズ騒動に絡めてボードゲームのルールには著作権が適用されない。しかし、ボードゲーム業界の今後の発展のためにもルールの剽窃には厳しい態度で接していきたい」という旨の発言が散見されました。自分もその意見に賛成ですし悪質な剽窃ゲームに対しては声を上げていきたいと思いますが……

今回の人狼ビギナーズの件は「そもそも剽窃じゃない」んだから全く関係ない話だろ!!?!?!?!??!?!?!?

はい、言いたかったことの1つを言いました。ボードゲーム業界の将来を憂う気持ちは素晴らしいと思いますが、実質的に事実と異なる風評を広めていることに気づいていただきたい。

 

人狼ビギナーズ側が「悪意をもった剽窃をおこなった」とするのは無理筋だというのがお分かりいただけたかと思いますが、今度はもう一つの炎上ポイント「商標出願」についてです。

 

人狼ビギナーズ側はなぜ商標出願をこころみたのか

はじめに書いておきますが、人狼ビギナーズ側は「ワンナイトルール」の商標出願を取り下げました。万が一、まだ出願を取り下げてないと思っている方がいるかもしれないので一応。

  

今回の人狼ビギナーズの「ワンナイトルール」の商標出願は大きな波紋を呼びました。そもそもルールが公開される前の時点では「悪質な剽窃を行った企業がワンナイト人狼そのものを乗っ取ろうとしている」かのように見えましたし、ルールが公開された後も「ワンナイトルール自体は剽窃とは言えないが、商標出願をおこなう姿勢は如何なものか」といった声が散見されました。確かに「ワンナイトルール」の商標出願が炎上に拍車をかけたのは間違いなく、結果として「失策だった」と言えるでしょう。ただ、ここに関しても誤解があるような気がするので、人狼ビギナーズ側の公式声明とワンナイト人狼のツイートを元に時系列を追って書いてみます。

 

  • 人狼ビギナーズ側がゲムマ販売する「人狼ビギナーズ」の発表。合わせて「ワンナイトルール」が存在することも発表される。

 

  • ②ワンナイト人狼側が人狼ビギナーズ側に対して「商標権の侵害の主張」と「ライセンス契約の要求」をおこなう(明記されていませんが「ワンナイトルール」という文言を根拠におこなわれたのは自明です)。

 

  • 人狼ビギナーズ側はワンナイト人狼側の要求に対し「ワンナイトルール」という文言をルールブックから削除し「一回ルール」と名称を変更。また、ワンナイト人狼側の「商標権の侵害」という主張の正当性を確認するために「ワンナイトルール」の商標出願をおこなう。

 

  • ④ワンナイト人狼側はTwitterにて前述の一連のツイートを投稿。

 

  • 人狼ビギナーズが「ワンナイト人狼のパクりゲーム」として炎上

 

このような流れになっています。

まず注目していただきたいのは②の部分。前述の通り、ルールそのものは剽窃ではありません。それに対してワンナイト人狼側は「ワンナイトルール」という文言を根拠に「商標権の侵害の主張」と「ライセンス契約の要求」をおこなっています。前者に関してはちょっとおいといて、後者の「ライセンス契約の要求」に関してはルールを見れば明らかに無理筋だと分かります。そら承服も出来ませんわ。だって名前に「ワンナイト」ってついているだけでルール自体は別物なんだもの。

これを受けて人狼ビギナーズ側はルールの名称を変更し、「ワンナイトルール」を商標出願します(③)。これは弁護士を通じておこなっていることですし、法的に正しい手続きです。

商標の登録において

iii) 他人の登録商標と同一又は類似の商標であって、指定商品・役務と同一又は類似のもの(商標法第4条第1項第11号)

は登録できませんし、出願が通れば万が一裁判沙汰になったときに商標権を侵害していないと主張する根拠の1つになるでしょう。つまり正当な自衛の手段と言えます。

(参考:出願しても登録にならない商標 | 経済産業省 特許庁

 

これに対してワンナイト人狼側は商標登録設定後に商標登録の異議申し立てをおこなう、という手法がありましたが実際にとった行動と言えば

 

Twitterでお気持ちツイートを連打

 

  

です。改めてツイート群を見ると中々恐ろしい。完全に人狼ビギナーズ側を悪者に仕立て上げ、自分は不当な侵害を受けた悲劇のヒロイン状態。「クリエイターとしては、これ以上太刀打ちできなさそう」というのも中々キマった殺し文句です。

この「インターネット学級会開催」という手法は素晴らしい効果を上げ、人狼ビギナーズ側がおこなった自衛のための商標登録も「悪徳企業がライセンスを乗っ取ろうとしている」ようにしか見えません

 

こうして「人狼ビギナーズ」は炎上するわけですが、誰がどう見ても放火したのはワンナイト人狼側です。ワンナイト人狼(@1nite_jinro)は、これらのツイート以降、この件に関して一切ツイートをしておらず、より詳細な説明を要求するリプライに関しても完全無視を決め込んでいます。

 

結果としてみると「ワンナイト人狼君、インターネットプロレス上手いね~~~~~!!!!」って感じですが放火されて消し炭になった人狼ビギナーズ側がちょっと可哀想です。商標登録に関しても、Twitterで炎上したあとにみれば「失敗だった」と言えますが順序としては「商標登録」→「Twitterで炎上させられる」ですから結果論です。「相手がインターネットプロレスを仕掛けてくることを予想できなかった」ことがミスと呼べるかもしれませんが、正当な法的手段に則ってバトルしているところに突然プロレス仕掛けてくるのを警戒しろっていうのも中々難しい話なんじゃないかなと思います。 

 

結論と余談

 今回の炎上の案件について、「人狼ビギナーズ側は何が悪かったのか」という話ですが、「『ワンナイト』という紛らわしい名前をルールにつけたこと」、これにつきます。人狼界隈で「ワンナイト」という名称は間違いなく誤解を招きます。この部分に関しては「ミスだった」と言わざるを得ません。

 

 ただ、個人的な意見を言わせてもらえば「犯したミスに比べて、陥った事態が悲惨すぎる」と思いますし、その原因はワンナイト人狼側にあります。この問題に関して、心ない人が過去の自演レビューを晒したり(本当かは分かりません)、「Take Tale Tableの不買運動」をかかげる人がいたりと、随分と不当な扱いを「人狼ビギナーズ側」は受けています。少しでも正しい認識が広がればよいと思います。

 

余談ですが「ワンナイト人狼」は過去に海外パブリッシャーに半ば強制的にライセンス契約をさせられた過去があります。このことで必要以上に過敏になっているのでは?と思ったりなどしました。

ある日本人ゲームデザイナーの失敗

 

よしなに。

 

【2018/12/05 追記】

この記事を通して何を伝えたかったのを明記していなかったので追記します。

人狼ビギナーズはワンナイト人狼のコピーゲームではない

そもそも炎上を噂だけ聞いて完全コピー品だと思っている人が多くみられたので、その誤解を解きたかった、というのが1つ。この点については感想をいくつか見る限り成功していました。

ただ、記事中でも述べたように「剽窃にはあたらない」「ライセンス契約を迫るほどの類似性は見られない」としましたが、「この類似性でも剽窃にあたる」「ライセンス契約を求められる」という意見も散見されました。一応、剽窃にあたらない理由(「ワンナイト人狼の根幹をなす部分が異なる」)はなるべく分かりやすく書いたつもりですが、人によって線引きは異なりますし納得できない方もいたかと思います。なので「私の線引き」について少し補足をします。

ボードゲーム剽窃は法的な問題には出来ませんが、今までもコピーゲームが道義的な問題になったことは多くありました。ただ、今まで問題になった多くのゲームは(記事中にリンクを張った「三国殺-BANG!」などを含めて)ほとんどがルールをコピーしており、「ガワを変えただけ」レベルで一致しています。そのため「ボードゲーム業界で今まで問題視されてきたゲーム」と比較した時に、今回の「ワンナイト人狼」-「人狼ビギナーズワンナイトルール」はそれにはあたらないと考えています。道義的・慣例的に問題になってきたものは今までの慣例に則って判断するものではないか、というのが私の意見ですが「多少の改変を加えたゲームでもライセンス契約を求められるような問題になったことがある」という事例をご存知の方がいれば教えていただきたいです。

「今回の問題が業界の新たな基準になる!」という意見の方もいると思いますが、私は「多少の改変を施しても後ろから刺される可能性がある」のがスタンダードになってしまったら、怖くてゲムマでゲームを作れないと思います。

 

〇ワンナイト人狼の道義的責任について

わりと人狼ビギナーズサイドの肩を持ったので「バイアスがかかっている」という意見を頂戴しましたが、そもそも「この問題について人狼ビギナーズ側しか批判されていない」現状が問題だと感じていたのでバイアスがかかっていることについては否定しません。

今回の記事で提起したかったのは「ワンナイト人狼の道義的責任」です。人狼ビギナーズ側は「法的には問題ないけれど道義的にはどうなのか」という批判を受けており「パクり企業」というレッテル貼られて叩かれていますが、ワンナイト人狼に対する批判はほとんどありません。

ただ、今回のワンナイト人狼の行動にもいくつか問題があると私は考えています。

・ライセンス契約の要求

「ワンナイトルール」という呼称が誤解を招くから変更してくれ、という要求は分かりますが「ワンナイトルール」に対してライセンス契約を要求するのは無理があると思います。

 

・ツイートの明らかな対立姿勢とそれによって誤解が広がったこと

ワンナイト人狼のツイートは「太刀打ちできない」などの明らかに敵対的な姿勢を示しています。そして、それらは「実際のルールの類似性」などが明らかにならないまま拡散されていきました。その結果、「人狼ビギナーズは丸パクリゲームを出して、さらに商標出願までして乗っ取ろうとしてる」という認識が広がっていきます。「ワンナイトルール」に関して「パクり」か「パクりではない」かは意見が分かれるところかと思いますが、間違いなく言えることは「ワンナイト人狼のツイートから想像されるルールの類似度」と「実際のルールの類似度」には明らかに差があったということです。実際に人狼ビギナーズ側の公式声明が出された後に「思っていたほどルールが似ていなかった」という感想は多くみられました。

 

・最初のツイートから今にいたるまでこの件に関して一切ノーアクションなこと

まず人狼ビギナーズ側の公式声明が発表された時にもワンナイト人狼は全くアクションをおこしていません。その結果、「最初のワンナイト人狼のツイート」と「人狼ビギナーズ側の公式声明」の拡散度合いに大きく差がついてしまいました(前者はおよそ1600RT、後者はおよそ300RT)。その結果、「誤解」が解けないままの人が多数いる状態です。当然、公式声明を読んでも「パクりだけしからん」という意見から変わらない人も多くいると思いますが、そもそもルールを見比べる機会が無ければ判定を下すことも出来ません。また、ワンナイト人狼Twitterアカウントに対してこの件に関して詳細な説明を要求するリプライが何件か送られていますが「全て完全に無視」されています。

もちろん、ワンナイト人狼がこの件に関して口を開く義務は全くありません。ただ、「道義的にはどうなのか」というお話です。人狼ビギナーズ側の道義的な責任を問うのであれば「同業他社に対して誤解を与えるような炎上を仕掛けたこと」の道義的責任も問われてしかるべきでしょう。私にはワンナイト人狼が「炎上を仕掛けた結果、相手は消し炭になろうとしている。このまま、ほとぼりが冷めるまで黙っていれば皆もこの件を忘れて万事解決」と考えているように見えてしまいます。そのようなことがなく、また両社が和解できるように祈っています。

【追記終わり】

 

2018/12/04 記事修正

「ワンナイトルール」について誤認識があり、実際のルールと異なる表記があったため記事を修正しました。申し訳ありません。

2018/12/05 

追記を行いました。

2018/12/06

ペンとサイコロさんの不買運動取り下げについて追記しました。