連載「SimpleStyle」は、ライフハックできるツールを実際につくり、使い、役立てるライフスタイルを紹介します。
■ ソフトの概要とそれでよくなること
Windows用:『bloggerHelper』はブログを簡単に書く手助けをするソフトです。bloggerHelperを使うと、ブログ用の写真のリサイズ、テキストファイルからブログエディタへの挿入までも自動化できます。
ソフトの詳細は、以下より。■ ブログを書くためのインフラ
ブログ、書いてますか?
いまやポピュラーなツールではありますが、ライティングのプロであればおそらく、いきなりウェブ上で作業をすることは少ないだろうと思います。たしかにウェブクラウドでの作業には、ブラウザやWordPressやMovableType以外に使用するものはないので、OSやその他の環境を問わずどこででも作業できるというメリットはあります。
でもウェブは不安定だし、ましてや写真などを入れる場合には、その写真を加工するなどの処理が必要です。それらすべてをウェブ上で行うのには、まだインフラは充分とは言えないのではないかと考えています。
写真や必要な情報のリンクやらを管理するのに、<フォルダのメリット>は依然として残っていると思います。テキストで作業して、アップロードをすれば、通信の不具合でデータが消えてしまうような問題も最小限に抑えることができます。リスク回避の観点からも、依然として<テキスト+写真+フォルダ>は有効でしょう。
■ ローカルとブログとの距離
ローカルでの作業にはブログとの距離感があり、そこをどう短くするかが重要です。
筆者自身、本誌の姉妹サイトであるroomieの記事を書くために、無駄な手間をなんとかなくすことはできないかと研究してきました。試行錯誤は5カ月弱にもなりました。
そこで今回のbloggerHelperです。
■ 作業を効率化するためのクリティカルな部分を見つける
「ブログを書く」作業を分解して、どこに手間どっているのかを考えました。文章を書くこと、写真を用意することは、筆者にとってはほとんど手間になりません。問題なのは、
- 用意した写真をブログ用ににあわせてリサイズすること
- アップロード作業
のふたつです。とくにアップロード時に、タイトルを枠に入れたり、本文を指定したりするのは、ほとんど不毛な作業に思えます。
■ 道具の目的とは?
ゴールとしては、「テキストを書いたら全自動でブログアップロードを完了すること」。すなわち、「ライターはブログの内容だけに集中すればよい」という状態です。ひとが道具を使うのは、それによって自分の能力を高め何かを達成するためであって、道具を使うことが目的ではないのです。
bloggerHelperはまだその入り口を入ったところです。
まず、最終のブログ編集とアップロードには、マイクロソフトの『Windows Live Writer』を使用しています。ブログ中にドラッグ&ドロップで写真を配置するのに、現時点でもっとも簡単だったのがWindows Live Writerだったためです。
事前の準備ではWindows Live Writerをインストールしてセットアップすることが必要です。
■ フォルダのフォーマット
ブログ用のデータは、次のフォーマットにしたがっています。
- フォルダに入れる
- ブログのコンテンツとなるファイルはsjisのテキストファイル。普通のWindowsのテキスト。1行目がタイトル、2行目以降が本文になる。テキストは複数あってもいい。フォルダをドラッグした場合には、ファイル名の若いほうをコンテンツとする
- フォルダには写真を入れることができる。写真は、ショートカットでもよい
■ 使い方
bloggerHelperを起動して、テキストファイルまたはフォルダをドラッグしてください。自動的にテキストを読み込み、タイトルと本文をわけて表示します。
[Execute]ボタンを押すと、リサイズに設定したサイズに写真をリサイズします。ファイル名は、日付+設定した文字列になります。写真がサイズと異なる場合は、まわりを白い枠にします。
Windows Live Writerを起動しますので、リサイズした方の写真をドラッグ&ドロップで、任意の位置にレイアウトしましょう。あとはWindows Live Writerでアップロードすればブログに投稿できます。
■ ワンポイント
いずれブログへのアップロードも自動化したいと思いますが、いまのところ、(1)写真の組込み場所の指定、(2)認証などの問題があり、とりあえず現状版でリリースしました。(2)の認証はソフトを書けばできそうなのですが、(1)の写真の組込み作業は、どうやってもなんらかの形で手動で行う必要があるように思うのです。
写真が1枚だけなら<先頭位置>に決め打ちというのもありですが、複数の場合は、指定が不可欠。テキストで書くときに、なんらかのタグを入れることも考えたのですが、タグを書き間違えるなどのことを思うと、写真ファイルのドラッグ&ドロップは不可欠。さらに写真をWYSIWYGで動的にレイアウトできるエディタも必須ということになります。そこまで作るのはすこし荷が重いので、まずはこのあたりからのスタートです。
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(美崎薫)