【3月28日 AFP】(写真追加)少林拳で知られる中国・河南(Henan)省の嵩山少林寺(Shaolin Temple)が、香港の大ヒットコメディ映画『少林サッカー(Shaolin Soccer)』(2001年)で繰り広げられた超人的なサッカー技を地でいくプレーで、低迷する中国サッカーを救う日が来るかもしれない。

 国営新華社(Xinhua)通信によると、同寺は前年10月、サッカースクールを開校した。現在、10歳前後の少年僧ら40人以上が、中国拳法を駆使したサッカーの「美技」を学んでいるという。コーチには元カメルーン代表のアルフォンソ・チャミ(Alphonse Tchami)を迎え、トレーニングは本格的だ。

 ヘッドコーチの釈延魯(Shi Yanlu)氏は、中国拳法の規律と精神によってより効率的なサッカーが実現できると話す。「中国のサッカーは低迷していますが、少林拳の要素、とくにその精神をサッカーに取り入れれば、サッカーのトレーニングレベルを向上させられるのではないかと考えています」

 中国拳法の脚技や身体的調和によって中国サッカーの未来が開けるのではと、釈氏は期待をかけている。今後は、同寺の修行僧2000人からもサッカーを学ぶ僧侶を募る方針だという。

 サッカー中国代表は不振が続いており、中国のサッカーファンたちは不満を募らせている。前年のサッカーW杯南アフリカ大会(2010 World Cup)には予選落ちで出場できず、今年1月のサッカー・アジアカップ(Asian Cup)はグループリーグで敗退。国内プロリーグも、八百長などのスキャンダルが耐えない。(c)AFP

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