iPhoneやWindows Mobile,BlackBerry,Androidといったスマートフォンと呼ばれる機種が普及してきた一方,従来型の携帯電話も高機能化している。それに伴い,新しい発想で開発されたモバイル・アプリケーションが続々と登場している。

 そこでITproでは,スマートフォン/携帯電話のアプリケーションに関するアンケートを実施した。調査期間は2009年11月30日から2009年12月7日まで。回答者はITpro会員2009人で,男性が93.4%,女性が6.4%。年齢は20~29歳が5.4%,30~39歳が27.4%,40~49歳が41.1%,50~59歳が20.0%である。

よく利用するアプリのトップは「仕事関連」

 まず,読者が現在使っている携帯電話またはスマートフォンについて聞いてみた(図1)。

図1●現在使っている携帯電話またはスマートフォン(複数回答/N=2004)
図1●現在使っている携帯電話またはスマートフォン(複数回答,N=2004)

 iPhone搭載機を使っている読者が11.6%,Windows Mobile搭載機が10.7%,BlackBerryが1.7%,Android搭載機が1.3%。その他の携帯電話が79.6%。ITpro読者の10人に1人以上がスマートフォンを使っていることになる。

 次に,よく利用するアプリケーションのジャンルを尋ねた(図2)。

図2●よく利用するアプリケーションのジャンル(複数回答,N=2004)
図2●よく利用するアプリケーションのジャンル(複数回答/N=2004)

 トップは「仕事効率化,ニュースなどビジネスに関するもの」で36.3%。2位は「ゲーム,音楽や映像などエンタテインメント」が入り,31.4%。「ショッピング,料理,健康など生活に関するもの」も13.9%,「SNSなどソーシャル・アプリケーション」も11.9%あった。「その他」の中では,地図や経路探索,インターネット・バンキング,電子マネーなどが目立った。

 各ジャンルで,よく利用するアプリケーションを聞いてみた。ビジネス関連で多かったのが,「産経新聞」などのニュースや「さいすけ」などスケジューラ,「Acrobat Reader」などPDFリーダー,「乗換案内」など経路探索だ。ゲームやエンタテイメントでは,マージャン,音楽プレイヤーなどの回答が多い。生活に関するものでは,電子マネー,「食べログ」など飲食店検索,クーポンが目立った。ソーシャル・アプリケーション関連ではmixiが圧倒的に多いが,EchofonやTwitBirdなどtwitterクライアントも目立った。

 「あなたがこれまで最も感動したアプリケーションを教えてください」という問いも投げてみた。最も目立ったのがAR(拡張現実)アプリの「セカイカメラ」という回答だ。11.6%しかユーザーがいないiPhoneでしか動かないことを考えると,その「感動を与える力」には驚かされる。「Googleマップ」,「Google Earth」という回答もセカイカメラと並んで多かった。「ドラゴンクエスト」(モバイル版)を挙げた読者も多かった。そのほかには夜空の星や星座をナビゲートする「Star Walk」「EZナビウォーク」「NAVITIME」にも多くの読者が投票した。

高速データ通信,GPSに大きな期待

 携帯電話やスマートフォンは,ディスプレイとキーボード以外の新しいインタフェースや,パソコンに迫る描画能力やデータ転送速度を備えつつある。読者はどのような新機能に期待しているだろうか(図3)。

図3●携帯電話やスマートフォンの期待している新機能(複数回答/N=2004)
図3●携帯電話やスマートフォンの期待している新機能(複数回答/N=2004)

 最も期待が高かったのは「無線LANによる高速データ通信」で53.4%。次に「GPS機能」で48.2%。次いで「タッチパネル機能」で37.8%。「高精細映像」は21.3%,「音声認識機能」と「加速度・傾きセンサー」が15.4%,「文字や顔などの画像認識機能」は14.8%,「3D CG描画能力」は6.2%が期待している。

 拡充してほしいアプリケーションのジャンルについても尋ねた(図4)。

図4●今後,拡充してほしいアプリケーションのジャンル(複数回答/N=2004)
図4●今後,拡充してほしいアプリケーションのジャンル(複数回答/N=2004)

 「ビジネスに関するもの」を拡充してほしいという読者が半分以上の53.3%に達した。「ゲームやエンタテインメント」を充実させてほしいという回答は26.8%。「生活に関するもの」については17.7%,「ソーシャル・アプリケーション」については9.3%が拡充を望んでいる。「その他」を選んだ読者からは「バッテリーの長寿命化」や「セキュリティ」「速度の向上」「距離計測」という要望が寄せられた。「既に十分」「低価格化」という声もあった。