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三橋貴明の新刊、続々登場!

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チャンネルAJER更新しました。

日本銀行の問題(後編)③ 』三橋貴明 AJER2011.12.6(1)

日本銀行の問題(後編)④ 』三橋貴明 AJER2011.12.6(2)

日本銀行の問題の最終回です。
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12月17日(土) 17:30から渋谷で後援会員限定の、忘年会を兼ねたパーティを開催いたします。

「2011年 年末カジュアルパーティ(忘年会)」https://mitsuhashi-takaaki.jp/forms/party.php

ご来賓は、古谷 経衡様(ライター/日本文化チャンネル桜『さくらじ』パーソナリティ)、saya様(シンガー/チャンネル桜『田母神塾』『桜ものがたり』『さくらじ』レギュラー)のお二人になります

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 李白社から新刊「大恐慌情報の虚(ウソ)と実(マコト)」発売しました
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 ※早くもamazon品切れのようです。まことに申し訳ありません。


 明日、12月12日(月)の8:15~ NHKの「あさイチ」に出演します。(http://www.nhk.or.jp/asaichi/
 テーマは「もしTPPに加盟したら10年後の暮らしは?」になり、わたくしはVTR出演です。(藤井聡教授が、討論でご出演されます)


 先日の講演で、「おおっ!」と思ってしまった質問を受けましたので、ご紹介。


「日本国民の貯蓄が多いとは言っても、将来的に取り崩していくわけですから、結局は貯蓄不足になるのではないですか?」


 恐らく、多くの日本国民の方々が、この方と同じような疑問を抱くのではないかと思ったわけです。無論、国民が貯蓄を取り崩して使ったとしても、お金は消えません。国家全体の貯蓄量(=金融資産総額)も変わりません。


 お金はただ、「家計の貯蓄⇒企業の売上(企業の貯蓄)⇒従業員への給与支払い(家計の貯蓄)」と、国家のバランスシートの「資産」サイドを流れていくだけで、総額は変わらないのです。(従業員給与ではなく、投資として支出された場合、他の企業の貯蓄になる)


 よくよく考えてみれば当たり前だと思うのですが、普通の人は「家計簿の意識」で国家経済を考えてしまうので、上記の勘違いをして当然だと思います。この手の勘違いを解いて差し上げると、大抵は、
おお! 目から鱗が落ちた
 という話になるわけですが、日本国民は基本的に頭がよく、好奇心旺盛で、上記の「目から鱗だ!」が好きですので、この辺りが財務省の出鱈目論に対抗するキーになるのではないかと考えています。


 家計簿と言えば、典型的なのが朝日新聞が大好きな、
「あなたの給与は年に400万円で、毎年500万円の借金が増えており、借金総額は9000万円に達しています。これで、破綻しないはずがないでしょう!
 というやつですね。そりゃあ、一般の家計が上記の状態に陥ったら、個人破産一直線でしょう。


 とはいえ、国家には「通貨発行権」があります。日本銀行に通貨を発行させて、国債を買い取らせることが可能なのです。


 基本的に、日本政府が発行する「自国通貨建て」国債と、日本銀行が発行する日本円には、さしたる違いはありません。国債は返済と利払いが必要と言われるかも知れませんが、「子会社」である日本銀行に買い取らせれば、政府は返済負担からも利払い負担からも解消されます


「そんなことをすれば、インフレになる!」
 と言われるでしょうが、まさにその通り


 政府の国債発行や日本銀行の通貨発行の上限になるのはインフレ率であり、「総額」や「対GDP比」ではありません。(くどいですが、自国通貨建て国債の場合のみ


 恐らく、90%超の日本国民は、
「政府が国債を発行する!」
 を嫌悪しつつ、
「日銀が通貨を発行する!」
 に対しては、そんな悪感情を抱かないのではないかと思います。(日銀の通貨発行、すなわち負債増は政府と別統計になり、いわゆる「国の借金が増えた!」にはならないため)

 とはいえ、上記の二つは「通貨の価値を下げる」という意味において、基本的に同じ話なのです。


 上記の「国民の感情」の違いがあるからこそ、政府紙幣といったソリューションが叫ばれ始めたわけです。実のところ、
「日本銀行が通貨を発行する」
「日本政府が国債を日銀に買い取らせる」
「日本政府が政府紙幣を日銀に買い取らせる」
 上記の三つに、経済効果の違いはほとんどありません。(イメージは相当に違うでしょうが)


 国民経済を家計簿で語っているジャーナリストの方々は、上記の「常識」をご存じなのでしょうかね。知らないままに適当な記事を書いていると、レベルアップした国民に情報リテラシーで追い抜かれ、超バカにされることになりますよ(もうなりつつあるけど)。


 前置きが長くなりましたが、国民経済を家計簿で考えている気配が濃厚というのは、地球の反対側も同じのようで。


ドイツは欧州安定化メカニズムの拡充に反対-メルケル首相
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-LVYWF01A74E901.html
 ドイツのメルケル首相は、欧州の恒久的な救済プログラムである欧州安定化メカニズム(ESM)を拡充することに同国は反対だと述べた。
 メルケル首相は9日の欧州連合(EU)首脳会議閉幕後にブリュッセルで記者団に対し、ESMが「拡充されることはないとの自身の立場をかなり明確にした」と発言。交渉することは常に正しいことだとしながらも、目標に向かって前進できるのは予算の制限や財政協定を通じて「危機の根本原因に立ち向かう時だけだ」との認識を示した。 』


 欧州共同債やESM拡充、それにECBの国債買取拡大にドイツが反対するのは分からないでもないですが、気になるのは、メルケル首相などが、すぐに「予算の制限や財政協定」といった緊縮財政案を主張する点です。そりゃあ、ユーロ安で輸出がウハウハのドイツは緊縮財政も可能でしょうが、国民経済が絶賛縮小中のPIIGS諸国が緊縮財政を実施したら(してますけど)、さらに国民経済がマイナス成長に陥り、税収減になります(なっていますが)。すなわち、財政のさらなる悪化です。


 昨日の「政府と民間」の話と同じですが、「緊縮財政」についても適している国もあれば、そうでない国もあり、適している時期もあれば、そうではない時期もあるわけです。


 上記の勘違いは、基本的には「国民経済」と「個人経済」の混同により生じます。すなわち、家計簿で国民経済を語ってしまうわけです。


 この種の混同は、実に古代から延々と続いているわけですが、1929年の濱口内閣も、デフレ下で緊縮財政を強行し、日本経済をどん底に叩き落としました。濱口内閣(及び後継の若槻内閣)の緊縮財政を転換する際に、犬養内閣の大蔵大臣が語った言葉が以下の通りです。


『緊縮という問題を論ずるに当たっては、先づ国の経済と個人経済との区別を明らかにせねばならぬ。
 例えばここに一年五万円の生活をする余力のある人が、倹約して三万円を以て生活し、あと二万円はこれを貯蓄する事とすれば、その人の個人経済は、毎年それだけ蓄財が増えて行って誠に結構な事であるが、これを国の経済の上から見る時は、その倹約に依って、これまでその人が消費しておった二万円だけは、どこかに物資の需要が減る訳であって、国家の生産力はそれだけ低下する事となる。ゆえに国の経済より見れば、五万円の生活をする余裕のある人には、それだけの生活をして貰った方がよいのである。』


 上記の通り、国民経済と個人経済を混同して、「緊縮!」「緊縮!」と叫ぶ人たちを批判し、デフレ下で「国債発行」「財政出動」「日銀の国債買取」という正しいデフレ対策を実施し、日本の国民経済を救った偉大な政治家こそが、高橋是清なのです


 歴史を知れば知るほど、「歴史は繰り返す」と同時に、人間があまり進歩していないことが分かります。それでも、足掻き続け、少しでも前に進めるように努力しなければならないのでしょうけれども。
  

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