MakeUseOf:Adobeといえば、パソコンソフトの老舗のひとつで、社名がウェブやデザインのテクノロジーを表しているようなものです。これまでは、Adobeのソフトを使うにはかなりのお金を払わなければなりませんでしたが、近頃はAdobeも太っ腹になってきています。

最近は、Adobeも無料のアプリやソフトをリリースしています。

「Photoshop Mix v2.0」(Android、iOS):スマホでレイヤーを扱える

「Photoshop Touch」や「Photoshop Express」のことは忘れてください。Adobeはこの2つをはるかに凌ぐ新しいアプリをつくりました。今年の7月、「Photoshop Mix」はついにバージョン2.0にアップデートされ、新しく素晴らしい機能がたくさん搭載されました。

Photoshop Mixでは、画像編集には欠かせない要素である、レイヤーをかなりいじれるようになっています。レイヤーを最大で5枚合成して複雑な画像を作成したり、ブレンドモードでは透過をコントロールしたり、いくつものレイヤーに複数のフィルタをかけることができます。

デスクトップの画像編集ソフトではよくある機能ですが、新しいスマホを使う写真愛好家にとっては、Photoshop Mix 2は間違いなくうれしいアプリです。

【ダウンロード】Photoshop Mix Android版(無料) / iOS版(無料)

「Photoshop Fix 」(iOS):最高のアプリが無料に

タッチスクリーン用のPhotoshopはこれまでにもいくつかありましたが、「Photoshop Express」のアプリ内課金が嫌がられていました。しかし、「Photoshop Fix」はアドビのトップシークレットと呼べそうなほど、知る人ぞ知る最高のアプリです。

Photoshop Fixは、主要な画像編集機能をすべて備えており、無料でアプリ内課金もありません。切り抜き、ぼかし、露出やコントラストの補正、不自然な補正やレタッチを取り除く人気の修復ブラシなど、Photoshopの基本のツールはすべて揃っています。

さらに、Photoshop Fixは背景が透明の画像や、ほとんどの画像編集アプリが制限している2000×2000ピクセル以上の高解像度の画層も扱うことができます。

【ダウンロード】Photoshop Fix iPhone/iPad版(無料)

「Spark Suite」(ウェブ、iOS):魅力的な記事やビデオをつくる

誰もが素晴らしい美的センスを生まれ持っているわけではありません。ですから、何かしらのコンテンツをつくりたくても、すごい動画や魅力的なグラフィックの写真で自分のスタイルを表現できないかもしれません。

Adobeの「Spark」は、"見た目を良くする"という部分を担当して、コンテンツとスタイルのギャップを埋めてくれます。Sparkには「Spark Post」「Spark Page」「Spark Video」という3つの基本アプリがあります。Spark Postは、画像にフィルタやキャプションを付けて良い感じにしてくれます。Spark Pageは、コーディングをせずに無料で個人サイトをつくることができる最高のツールのひとつです。Spark Videoは、動画に簡単に派手なエフェクトをかけることができます。

どのアプリも、ウェブブラウザやiOSのアプリで使うことができます。Spark Post は、iPhoneのLive Photosでも使うことができ、動く画像にさらに深みを加えます。

注:Adobe Sparkは、現在はAdobe CREATIVE CLOUD EXPRESS (Creative Cloud Express) に改称されています。

【ダウンロード】Spark PostSpark PageSpark Video iOS版(無料)

「Color」(ウェブ):すぐに良い配色が見つかる

配色というのは難しいものです。補色などの基本は理解していても、三色の組み合わせ、色調、同系色などを考えるのは、誰もが得意なわけではありません。そういう人はAdobeの「Color」を使いましょう。

「Make Use Of」ではライターのTim Brookesが、Colorがまだ「Kuler」と呼ばれていたころに詳細なレビューを書いており、毎回完璧な配色を見つけられると約束しています。その後ウェブアプリはリニューアルされましたが、基本機能はそのままです。画像をアップロードして、メインの色を決めたり、自分で色を選ぶと、その色をベースとして、Colorが補色、同系色、単色、三元色など配色を探してくれます。

カラーの円の中にあるハンドルのようなものをマウスで動かすと(クリック&ドラッグ)、全体の配色がすぐに更新されます。下にはRGBと16進数のカラーコードが出ます。良いインスピレーションが得られない時は、「Explore」をクリックすると、最近他のユーザーが選んだ配色がチェックできます。

無料だからといって侮れない

Adobeは、プロのクリエイターやデザイナーが喜んで大金を払うほどの製品を、長年に渡ってつくってきた歴史があります。そのような会社が無料のアプリを出したのですから、その品質に関しては言わずもがなです。

訂正[2016.11.19]記事初出時、Adobe CS2シリーズを無料ソフトであるかのように紹介している一節を削除しました。CS2はAdobeの正規ライセンスを所有したユーザー向けに提供されているもので、あらゆるユーザーに向けて提供されているものではありません。謹んで訂正いたします。

5 Awesome Adobe Apps That Are Completely Free |Make Use Of

Mihir Patkar(訳:的野裕子)

Photo by Shutterstock.