NHKのラジオが10月メドにネット配信開始。PCや携帯で

-FM/AMを放送と同時にストリーミング。48kbps程度


 総務省は9日、日本放送協会(NHK)のラジオを、放送と同時にインターネット配信する業務について認可した。

 この認可を受けて、NHKはAMの第1放送(R1)と第2放送(R2)、FMの3つのチャンネルについて、インターネットサイマル配信を2011年10月ごろをメドに開始。NHKのホームページで配信し、2013年度末まで実施する。

 PCによる利用のほか、インターネットにアクセス可能な携帯端末などでも利用可能。ただし、このサービスは「ラジオ放送が聴取しにくい状況の改善に資するため」のもので、提供は国内のみとなる。

 配信される番組は、R1がNHK東京ラジオ第1放送局(埼玉県久喜市)から送信される関東広域放送、R2は、NHK東京ラジオ第2放送局(同)から送信される全国放送、FMは、NHK東京FM放送局(東京都港区)から送信される東京都域放送のもの。ただし、全国向け共通番組放送時に、R1で関東広域向け、またはFMで東京都域向け特別番組を編成している場合は、全国向け共通番組が優先される。また、遅延や権利上の理由などにより、提供できない番組もあるという。

 配信方式は、ユニキャストによるストリーミングで、NHKのホームページにおいてサービスを提供。送信時の伝送速度は、1チャンネルあたり48kbps程度。R1、R2はモノラル、FMはステレオで配信される。また、今回の配信業務により、難聴取の状況に対する有効性をアンケートなどで検証する。

 NHKでは、2月の経営委員において、「ラジオ放送が聴取しにくい状況の改善に資するためその放送番組を放送と同時にインターネットを通じて一般に提供する業務の実施」について議決しており、総務省に対してこの業務の認可を申請していた。申請を受けた総務省は、電波監理審議会へ諮問したところ、同審議会から認可が適当とする旨の答申を受け、9日付で認可を行なった。



(2011年 3月 9日)

[AV Watch編集部 中林暁]