野生動物フォトコンテストの素晴らしい受賞作品

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    野生動物フォトコンテストの素晴らしい受賞作品

    こんな瞬間どうやって撮ったんだろう? という感動してしまう作品の数々。

    2016年のワイルドライフ・フォトグラファー・オブ・ザ・イヤー賞が発表されました。命知らずのオラウータンからやんちゃなアシカ、ちょっと攻撃的なインコ、などなど。こんな野生動物の姿見たことない!という素晴らしい作品がたくさん集められました。

    今年の受賞作品はなんと95カ国から集められた5万作品のエントリーから選ばれました。業界専門家によって構成された審査団が、クリエイティビティ、アートセンス、技能を精査し、10作品を選出しました。こちらがその受賞作品。

    『絡み合う生命(Entwined Lives)』
    Tim Laman/アメリカ

    1 野生動物フォトコンテストの素晴らしい受賞作品

    2016年「ワイルドライフ・フォトグラファー・オブ・ザ・イヤー賞」受賞作品。今年の最優秀賞は、木に絡み合う太いイチジクの根に掴まり、30mの高さまで登ってきたオスのオラウータンの写真。撮影者はTim Lamanさん。イチジクを求めてこんなに高くまで登ってきてしまったオラウータンをパシャリ。撮影はGoProをリモコンで操って行なわれました。セットアップに3日かかったそうです。

    『月とカラス(The Moon and The Crow)』
    Gideon Knight/イギリス

    2 野生動物フォトコンテストの素晴らしい受賞作品

    2016年「ヤング・ワイルドライフ・フォトグラファー・オブ・ザ・イヤー賞」受賞者は、月をバックにした夜空にたたずむカラスのシルエットを撮影したGideon Knightさん。こちらの作品はロンドンのバレンタイン・パークで撮られました。

    『追い立ての試み(Eviction Attempt)』
    Ganesh H. Shankar/インド

    3 野生動物フォトコンテストの素晴らしい受賞作品

    鳥類部門の受賞作品はインディアン・ワカケホンセイインコが、招かれざる客人を必死に追い払っている様子をとらえたものです。この客人とはベンガルオオトカゲ。この色鮮やかな写真は、Ganesh H. Shankarさんがインドのケオラデオ国立公園で撮影しました。

    『風の奏で(Wind Composition)』
    Valter Vinotto/イタリア

    4 野生動物フォトコンテストの素晴らしい受賞作品

    植物と菌類部門の受賞作品は、細い円筒状の花の集まりの尾状花序が、風に揺れて花粉を飛ばしている様子をとらえた作品。Valter Vinottoさんによって撮影されました。今にも動き出しそうですね。

    『路地裏のネコ(The Alley Cat)』
    Nayan Khanolkar/インド

    5 野生動物フォトコンテストの素晴らしい受賞作品

    都会部門の受賞作品。ネコと言っても大きな大きなヒョウです。ムンバイの郊外、サンジャイ・ガーンディー国立公園の手前にあるアーリー・コロニーの路地裏をこっそり歩いていたところを撮影しました。フォトグラファーのNayan Khanolkarさんは、国立公園に侵入しつつあるムンバイの高層ビルに住む人間たちが、もともと住んでいたこれらの動物たちと共存してくれることを願っているとのことです。

    『フクロウへ贈るレクイエム(Requiem for an Owl)』
    Mats Andersson/スウェーデン

    6 野生動物フォトコンテストの素晴らしい受賞作品

    白黒部門の受賞作品。スズメフクロウがつがいを失った後、止まり木で寝ている様子です。「このフクロウの姿は、なんだか失ったつがいへの私の悲しみを映しているかのようでした」と語るフォトグラファーのMats Anderssonさん。悲しいことに、このフクロウ、数日後に死んでいるのが見つかったそうです。おそらくもっと大きいフクロウとの縄張り争いの被害者になってしまったんだろうとのこと。

    『鯛のお祭り(Snapper Party)』
    Tony Wu/アメリカ

    7 野生動物フォトコンテストの素晴らしい受賞作品

    水中写真の受賞はTony Wuさんの作品。パラオで、鯛が群れで放卵している様子です。水中は精子や卵子でいっぱいになっていて、これを嗅ぎつけた天敵たちも泳いでやってきています。

    『砂のキャンバス(The Sand Canvas)』
    Rudi Sebastian/ドイツ

    8 野生動物フォトコンテストの素晴らしい受賞作品

    詳細部門の受賞作品は、ブラジルのレンソイス・マラニャンセス国立公園の砂浜を嵐のあとにRudi Sebastianさんが撮影したもの。砂浜の下に層があることで、嵐の後に砂の谷に水が溜まり、一時的なラグーンを作り上げているところです。遠い熱帯雨林から川の流れにのって運ばれた土砂で茶色や黒の湖もあれば、バクテリアや藻で透き通った水が緑や青に輝いているのもあります。水が蒸発すると、残された有機体が砂にいろんな模様を作り出します。

    『スター選手(Star Player)』
    Luis Javier Sandoval/メキシコ

    9 野生動物フォトコンテストの素晴らしい受賞作品

    印象部門は、カリフォルニアアシカの子どもがヒトデを水面に持って来て遊んでいるのを撮影したLuis Javier Sandovalさんの作品。子どものアシカはこうやって遊びながら魚を取る練習をするそうです。

    『珍獣センザンコウの無残な最後(The Pangolin Pit)』
    Paul Hilton/イギリス、オーストラリア

    10 野生動物フォトコンテストの素晴らしい受賞作品

    ワイルドライフ・フォトジャーナリスト:単一作品」の受賞作品はこちら。Paul Hiltonさんによって撮影されたこのショッキングな写真は、押収されたセンザンコウが解凍されているところを見せています。高級食材や伝統薬のために中国とベトナムに送られるはずだった4,000ものセンザンコウの死体。センザンコウは世界で1番密猟されている動物で、8種すべてがそのターゲットとなっています。

    微笑ましいものから、悲しいもの、そして考えさせられるもの、いろんな作品が受賞していますね。

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    image: The Wildlife Photojournalist Award
    source: The Wildlife Photojournalist Award

    George Dvorsky - Gizmodo US[原文
    (岩田リョウコ)