籠池氏が昭恵氏経営の店を訪問 「100万円返しに」

小早川遥平 張守男
【動画】籠池氏、昭恵氏開設の店を訪問=池田良撮影
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 学校法人「森友学園」(大阪市)への国有地売却問題で、学園の籠池泰典前理事長(64)が21日夜、安倍晋三首相の妻昭恵氏が開いた東京都千代田区の飲食店を訪れた。訪問後、記者団に対し「昭恵氏から寄付を受けた100万円を返却しに来たが、受け取ってもらえなかった」と話した。

 学園を巡っては、国や大阪府の補助金を不正に受給した疑いがあるとして、大阪地検特捜部が19日夜~20日早朝、詐欺と補助金適正化法違反の疑いで籠池氏の自宅や学園事務所などを家宅捜索している。

 籠池氏は3月23日の国会証人喚問などで、「2015年9月、学園の理事長室で、講演に来た昭恵氏が『安倍晋三からです』と封筒に入った100万円をくださった」などと証言。昭恵氏のフェイスブックには証人喚問当日の夜、「寄付金を渡したことも講演料を頂いたこともない」とする反論が掲載された。安倍首相は国会で「妻にも確認をとったが、領収書などの記録もなく寄付は行っていない」と答弁した。

 学園は3月、国有地で予定していた小学校の開設を断念している。籠池氏は店を出た後に記者団の取材に応じ、店内に昭恵氏はおらず、従業員に取り次ぎも断られたと明かした。100万円が入ったとする封筒を示しながら、「小学校の建設ができなくなり、国策捜査を受けたので、頂いた寄付を返そうと思った。返しに来ることは5日ほど前、昭恵氏にメールで伝えたが、返事はない」と話した。(小早川遥平、張守男)

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