さくらインターネットは5月8日、NTTデータ先端技術、河村電器産業、日商エレクトロニクスと4社合同で実施している石狩データセンターの高電圧直流(HVDC)給電システムの実地検証環境に、太陽光発電を採用したと発表した。

さくらインターネットが昨年11月に開所した石狩データセンターは、北海道の冷涼な気候を活用した外気冷房の採用により、従来型のデータセンタと比較して空調の消費電力を約9割削減し、PUE(Power Usage Effectiveness)1.1台を達成した。同社は、さらにエネルギー効率の向上を目指し、従来の交流(AC)方式より最大で2割程度の電力を削減できるHVDC給電システムをコンテナ化して設置し、実地検証を進めていた。

HVDC+太陽光発電のイメージ図

石狩データセンターでは2011年11月より、実地検証環境として、20フィートコンテナに空調ユニットを備えつけ、内部に6ラック規模のHVDC設備を用意し、最終的な検証として試験・測定を実施した。その結果、総合効率は約91%を計測した。

HVDC給電システム実地検証環境の外観写真

さくらインターネットは、さらなる省エネ、低環境負荷を実現するため、再生可能エネルギーの活用に着目し、2012年5月よりコンテナ上部に太陽光パネルを設置し、HVDC給電システムと太陽光発電の親和性とその効果を検証する。

HVDC給電システムの効率測定画面イメージ(2012年5月1日の計測データ)