「アジャイルサムライ - 達人開発者への道」 #agilesamurai

[twitter:@kakutani] と一緒に監訳した「アジャイルサムライ」がオーム社から 7/16 に出版されます。
これまで登壇させていただく度に「夏には出るので、ぜひ」と言い続けてきましたが、ようやく皆さんの手元に届ける事ができて、ほっとしています。


本書は、この書名やユニークな語り口に戸惑う方が多そうですが、内容は非常に硬派で興味深い内容になっています。
アジャイルに開発にするために必要な事は何か、どう取り組むべきなのかが簡潔に分かりやすく丁寧に解説しています。これまでこういったまとまった形でアジャイル開発の全体像を手頃なサイズで述べている書籍は、ほとんど無かったと思います。
なので、これから自分の現場や組織でアジャイル開発に取り組もうと考えている方にとっては、アジャイル開発の全体像から個々の詳細までを知るための一冊。すでにアジャイル開発に取り組んでいる方にとっては、自分が直面している様々な課題に立ち向かうためのヒントになる一冊。に日本語版でもなったと(手前味噌ですが)自負していますので、興味のある方はぜひ手に取っていただければ幸いです。


アジャイルサムライ−達人開発者への道−

アジャイルサムライ−達人開発者への道−


実は、去年、[twitter:@kakutani] に「お前もそろそろ本とかやっとけ。これ良い本やぞ」っと薦められた時は、たしかに分かりやすそうな本だけど入門書かぁ〜っと思っていましたww
しかし、監訳作業をしているうちに、ふつうの読者としても本書にどんどん引き込まれていきました。


最初に引き込まれたのは、インセプションデッキでした。
これまで自分でアジャイルなプロジェクトをやってきた時に、プロジェクトの立ち上がりはいつも鬼門でした。このプロジェクトの本当のゴールは何なのか? 現時点のリスクは何だ? それをちゃんとチーム全員が正しく理解できているか等々悩みはつきませんでした。
インセプションデッキは、こういったプロジェクトの開始時に取り組むべき課題を上手く扱うためのツールです。
プロジェクトの関係者を集めて、様々な課題を議論して、それをスライドにまとめて一つの組(これがデッキ)を作成するといった事をします。現在、あちこちのお客様の現場でインセプションデッキを作るお手伝いをしているのですが、個人な感想ですがこれは非常に強力な武器になると実感しています。
脱線しますが、僕たちが実際にどうやってデッキを作っているかや注意すべき点、別に開始時でなくてもやるべき理由などは、アジャイルサムライのサポートページやどっかの勉強会でみなさんにフィードバックしていきたいと思います。


http://github.com/agile-samurai-ja/support


さらにぐっと引き込まれたのは、アジャイルに開発するって事についての全体の流れ(本当に最初から最後まで)を非常に簡潔に丁寧に書かれている事に気付いた時でした。(僕は残念ながら一周読んでから気付きましたが....w)
これまで僕自身、アジャイル開発を実践してきたという自負はあります。しかし、アジャイルコーチやスクラムマスターといった肩書で自分のチーム以外に何かを伝えるようになって、どうすれば簡潔に分かりやすく伝えられるのかって事に何度も悩みました。(そこが楽しみってのもあるのですが) で、その観点で本書を読んでいると「そうそう、これが伝えたかったんだよ!!」って事が数えきれない程ありました。
この内容を 300 ページ以内に収めたジョナサンを始めとする原著執筆チームにはただただ脱帽です。日本語版では 300 ページを少し越えてしまいましたが、あとがきまで読んでいただければアジャイル開発の秘密(奥義ww?)まで分かるようになってるはずです。(ここは本書を読んでいただいた方には伝わるよねww??)


# ん!? おれの企業秘密って、この本で全部公開されてたりするんじゃ.....w
# 例えば、最近のおいらのスライドはサムライの内容を丁寧に解説するスタンスだったりしますw


他にも引き込まれた理由はいくつもあって、全部書くと大変なので詳しくは「訳者あとがき」の方にまとめてあります。
僕自身は監訳者として携わりましたが、ふつうにワクワクと楽しみ、学びながら本書を読んでました。
そういった本を皆さんの手元に届ける事が出来て、とてもうれしく思っています。
あと、謝辞にも書いたので繰り返しになりますが、オーム社の方々やレビュワーをはじめ本当に多くの人に助けていただきました。本当にありがとうございました。


最後に、ぜひ、この本を切っ掛けに色んな人と色んな話や学びを共有し、共にアジャイルサムライを目指していければと願っています。
早くも、あちこちで読書会も企画されているようで、本当にうれしく思います。どこでもお邪魔するので、気軽に声かけてくださいね。


https://github.com/agile-samurai-ja/support/wiki/AgilesamuraiDojo