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東京―大阪16分の「夢」の名残・超音速滑走体 名城大

2011年1月28日10時12分

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写真:実際に実験に使った「超音速滑走体」を持つ奥出宗重教授=名城大拡大実際に実験に使った「超音速滑走体」を持つ奥出宗重教授=名城大

 新幹線「のぞみ」で2時間25分、開発中のリニア中央新幹線でも67分。この東京―大阪間をわずか16分で結ぶ夢の乗り物の研究が、かつて名城大(名古屋市)で進められていた。その名も「超音速滑走体」。ロケットのような機体が真空のチューブ内を走るという構想だ。1970年代初めまで続けた実験の名残が、今も学内に残る。

 さびが浮いた「滑走体」は実験室の隅にあった。細長い砲弾のような外見だ。「この中にカメやカエルを乗せて、時速2500キロで走らせたんです」。当時、実験を手伝った奥出宗重教授(69)=流体力学=が振り返る。

 戦時中、重爆撃機を設計した故・小沢久之丞(きゅうのじょう)名誉教授が研究の中心。時速1千キロの「音速滑走体」を真空チューブ内で走らせて、騒音や空気抵抗を減らす「超音速滑走体」を考案した。ただ、小沢氏退任後、資金の問題もあり実を結ばなかった。奥出教授は「限界への挑戦は本質につながる。速さの本質を探る実験だった」と話す。(宮沢崇志)

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