Barbourのアウトドアジャケットがすごい

 

 普段からけっこう山だの藪だのごそごそ入り込んじゃうんですが、この季節、むやみに寒い上に急に雨が降ったり雪が降ったり。そうでなくても林の中は一日中さらさらと霧みたいな雫が舞っていたりして、防水のアウターは欠かせません。


 2005年、折しも使っていた合羽がビリビリになって、小マシなレインコートを探していた時に見つけた時以来、バブアー(「バーヴァー」だとうるさい人もいる)のビューフォートを愛用しています。


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 乗馬用品なんかを販売しているイギリスの会社、Barvour製のアウトドアジャケットで、素材はコットン。特徴は防水のためにオイルが塗られていることで、防水性能的には本降りでもけっこう使えます。


 ゴアテックスのレインジャケットなんかを試してみたこともあったのですが、高いわりに一年くらいでふつうに浸水してくるわ、ちょっと小枝に引っかけたら破けるわでさんざん。僕の使い方には合いませんでした。


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 で、バブアーのオイルジャケット。使用していると次第にオイルが流れてしまって、防水性能が失われたりすり切れやすくなったりします。しかし定期的に塗り直しておけば、30年は保つという恐るべき頑丈さ。


 実際、小枝だらけの藪を歩き回ったり、土手から滑り落ちたりしても大丈夫などころか、バイクですっころんだ時さえ背中のポケットがほつれた程度の被害で、まああきれるほど丈夫ですわこれ。


 そんなヘビーデューティなアウターを探している人がいるかもしれないなあと思い立ったので、もしかするとセール品が残っているかもしれないこの季節、ちょっと紹介してみましょう。


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 生地はこんな感じ。色合いはブラウンですが、オリーブ色のが定番です。オイルがほとんど切れているのでアレですが、本当はもっとしっとりした、ちょっと他にない風合い。


 やたら重いです。600グラムくらいはあるんじゃないかしら。そのかわり暖かいです。2度くらいならインナーはTシャツに薄手のウールの長袖くらいで十分。ペンドルトンのジャブジャブ洗えるウールの長袖を、これも5年くらい愛用中。

(ペンドルトン)PENDLETON LONG SLEEVE FRONTIER SHIRT 【並行輸入品】 DA076


 小雨程度なら一日余裕の防水性能。本降りで6時間作業したところ、さすがにしっとりとインナーに湿りを感じました。ただし、オイル切れ状態だったので、本来はもう少し防水してくれるはず。


 せっかくなので07年に塗ったっきりのオイルを塗っていきましょう。手が油まみれになる以外はきわめて簡単な作業です。一万円くらいで日本代理店がやってくれるそうですが、まあ自分でもできます。


オイルの塗り方
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 オイルは専用のソーンプルーフドレッシングというのが売っています。一缶2000円弱と高額の上、一着で使い切ってしまうレベルなのでいっそ大きめの缶を注文するとお得かも。


 こいつを湯煎して液体に戻し、ぼろ切れかスポンジでごしごしと塗ります。説明書きには「塗るんじゃなくて染みこませるように」と書いてありますが、たぶんトロトロに溶けたのをジャブジャブかけろという意味でしょう。


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 上の方はダメなパターン。手前みたいにべっちゃり塗ると良い? すぐに冷えて固形に戻ろうとするので、暖房を頭がくらくらするほどガンガンにかけ、片手にドライヤーを持って熱風を吹き付けながら塗ると良いでしょう。
 

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 だいぶ塗れました。全部塗り終わったら、ストーブに当てるなり、ドライヤーで熱風を当てるなりして、表面に固まったオイルをもう一度溶かし、染みこませつつ蒸発させます。


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 手順は前後していますが、こんな感じで塗り上がりました。ご覧の通りベトベトです。こいつのオイルをもっと染みこませるため、上述の作業を行うのですが、僕は面倒なのでストーブの上にぶらさげておきました。


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 良い具合にオイルが飛んだので完成です。塗るのに1時間弱、あと放置するのにもうちょっとかかります。説明書きには「暖かい部屋に一日放置せよ」と書いてありますが、まあ一晩ほどおいておけばよいでしょう。


 本当に良いジャケットです。一年に一度オイルを塗ればずっと着られる服なので、ずぼらな人にお勧め。ただ少々においが独特なので、通勤なんかにはたぶん使えません。


 本物のアウトドアジャケットです。マジ使えます。