Native ZFS for Linuxでpostmarkベンチマークを試す
こんにちは。匠技術研究所の谷山 亮治です。
Native ZFS for Linuxをテストするために、使い慣れたpostmarkベンチマークプログラムを実行してみました。
■Linux/RHEL6で「Native ZFS for Linux」テストシステム概要
このベンチマークの環境は、Native ZFS for LinuxをインストールしたRedHat Enterprise Linux 6 Beta(RHEL6)に外付けUSBディスクを2台付け、ZFSでミラーディスク化したうえでフォーマットし、その上にEXT4ファイルシステムを構築したものです。
Native ZFS for Linuxの公開資料通りで構築したファイルシステムに負荷をかけてみて、ファイルアクセスのエラーや、カーネルパニック等、問題が発生しないことを確認します。
postmarkは、ダウンロードしコンパイルして作成します。
実行結果は、以下の通りです。同じUSBケーブルの先にハードディスクが2つつながっているので、高速性は期待できません。一つのデーターがUSB上を二回流れます。このテストは性能のテストではなく、機能確認のためのテストです。
■テスト内容のあらまし
- 20,000個のファイルを作る
- 100,000回読み書きを行う
- ファイルは500 Bytesから9.77K Bytesまでの大きさのものをランダムに作る
- ファイルはZFSのミラーディスク上のEXT4ファイルシステム上に作る
- サブディレクトリを100個作り、その中でテストする
■テスト結果
テストはエラーが発生することもなく終了しました。
ファイルのアクセス速度は
読み:1.36 megabytes per second = 81.6MBytes/Min
書き:1.94 megabytes per second = 116.4MBytes/Min
なので、単純に通信速度に換算すると
読み:1.36 megabytes per second = 10.88Mbit/sec
書き:1.94 megabytes per second = 15.52Mbit/sec
となります。
■テストログ
[root@rhel664 ext4p1]# /home/takumi/zfs/postmark
PostMark v1.5 : 3/27/01
pm>set number 20000
pm>set transactions 100000
pm>set subdirectories 100
pm>show
Current configuration is:
The base number of files is 20000
Transactions: 100000
Files range between 500 bytes and 9.77 kilobytes in size
Working directory: /mnt/dpool/ext4p1
100 subdirectories will be used
Block sizes are: read=512 bytes, write=512 bytes
Biases are: read/append=5, create/delete=5
Using Unix buffered file I/O
Random number generator seed is 42
Report format is verbose.
pm>run
Creating subdirectories...Done
Creating files...Done
Performing transactions..........Done
Deleting files...Done
Deleting subdirectories...Done
Time:
225 seconds total
224 seconds of transactions (446 per second)
Files:
70368 created (312 per second)
Creation alone: 20000 files (20000 per second)
Mixed with transactions: 50368 files (224 per second)
49917 read (222 per second)
49944 appended (222 per second)
70368 deleted (312 per second)
Deletion alone: 20736 files (20736 per second)
Mixed with transactions: 49632 files (221 per second)
Data:
305.23 megabytes read (1.36 megabytes per second)
437.53 megabytes written (1.94 megabytes per second)
pm>
匠技術研究所でのインストールの解説へ
新しいネーティブ実装のサイト(英文)へ "Native ZFS for Linux"
引き続き、紹介していきます。
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しかし、Linux向けにはFuse経由のものしか見つからず、諦めてFreeBSDにしようかと思っていたところ、こちらの記事を拝見し私も試してみようとしたのですが、
ZFSのコンパイル時にlibuuid-develが見つからないとエラーが出てしまい、Fedoraのlibuuid-develをインストールしてみたりしたものの、うまくいきません。
素人故のミスかもしれませんが、よろしければお力を貸して頂ければと思います。
OSはCentOS 5.4を使用しております。
以上、よろしくお願い致します。
CentOS 5.4でのビルドは経験がありませんが、x86_64はビルドできる可能性が高いと思います。
CentOS上にFedoraの開発パッケージをインストールした場合の振る舞いや、影響があるかないかの判断はつきません。このようなことをしたことがないからです。
クリーンな環境でインストールを試みないと、エラー要因の確定が難しくなります。
インストール手順とエラーメッセージが判れば、見当がつきやすく他の方の意見もいただけるかもしれません。
一応環境はx86_64ですので、behlendorfのサイトのほうにも動作テストに○が入っていたので、恐らく動作するものと思います。
>CentOS上にFedoraの開発パッケージをインストールした場合の振る舞いや、影響があるかないかの判断はつきません。このようなことをしたことがないからです。
やっぱりそうですよね。記事の内容がRHEL6でされているようでしたので、関係ないかもしれないと思いつつだったのですが、一応完全互換OSのCentOSなら主様も同様の問題に突き当たったのかと思い質問させて頂きました。
環境は、真っさらの状態でインストールパッケージは「開発ツール」のみをインストールしている状態です。
エラーメッセージは、以下のように出ております。
configure: error:
*** uuid/uuid.h missing, libuuid-devel package required
Native ZFS for Linux:CentOS5にuuid関連をrpmで追加する