黒いご遺骨 | にじのはしの向こう側

黒いご遺骨

 今日、ショッキングなことがありました。


午後から火葬車の点検修理の為、車屋さんに向かっている途中、電話が入りました。


車を止め、電話に出ると


「ペット供養について伺いたいのですが・・」


というお問い合わせでした。


「火葬は済ませてあるのですが、そのあとどうしてよいかわからないので・・」


とおっしゃいました。


ご住所を伺うとちょうど通り道でしたので御訪問する事にしました。


ご自宅に御訪問し、いろいろとお話を伺い、こちらもお話させていただきました。


分骨をご希望されていたので、パウダー加工をおすすめしました。


分骨用のクリスタルポットとカロートカプセルをご覧頂いてご購入いただきました。


パウダー加工については本日この場で出来る旨をお伝えしましたところ、


「今からお願いします。」ということでその場で加工することになりました。


「それではご遺骨を確認させてください。」と骨壷のふたを開けると


一瞬、自分の目を疑いました。


その御遺骨は・・・ 黒いのです。


それも、一部ではなくほとんどが・・・


「どちらで火葬されたのですか?」とお尋ねすると


「動物病院からそのまま火葬施設で火葬したのだと思います。」


とおっしゃいました。


私もパウダー加工のみのご依頼で他所様で御火葬された御遺骨は何度か見たことがありますが、


今回のような状態は初めてです。


火力と温度が全く足りていません。


時間を短縮したかったのでしょうか?


それとも技術がたりないのか?はたまた火葬炉の性能なのか?


疑問だらけです。


ご遺骨の一部が黒ずむことは火葬炉の特性上しかたないかもしれませんが


この状態は・・・.


なにか憤りすら覚えました。


と同時に悔しさも残りました。


「この子の火葬、してあげたかった」と率直に思いました。

帰り際に飼い主さんが泣きながら


「動物は亡くなったらどこへいくのですか?」と尋ねられました。


「虹の橋の向こう側へ行くのですよ」とお答えしました。


私は職業柄、めったにもらい泣きはしないのですが、


今日は泣いてしまいました。怒りと悔しさと悲しみで・・



この事があったあと、何とか黒くなってしまったご遺骨を本来の色にできないか


と考え、再度、完全燃焼させることにより修復できることが判り、対応する事ができました。