JR九州、高齢者福祉事業に本格参入 老人ホーム運営など
九州旅客鉄道(JR九州)は19日、有料老人ホームの運営などの高齢者福祉事業に本格参入すると発表した。同事業を手掛ける新会社を今月末に設立し、来年春に開業予定の住宅型有料老人ホームの運営にあたる。拡大が見込まれる高齢者市場の需要獲得を目指す。
27日にJR九州の100%出資会社「JR九州シニアライフサポート」(福岡市、資本金1億円)を設立する。有料老人ホームの運営や訪問介護、デイサービスなどの事業を手掛ける。
新会社はまず、JR九州グループが福岡市東区に現在、建設している12階建ての住宅型有料老人ホーム「SJR千早」を運営する。同ホームは一般向け居室108室と要介護者向け居室40室を備える。低層階にデイサービス施設や露天風呂付き大浴場なども整備する。今年秋に入居募集を始め、開業初年度に3億円以上の売上高を見込む。
JR九州は2016年度までの中期経営計画で高齢者福祉事業の展開を重点項目の一つに挙げていた。北九州市内で06年から運営する介護付き有料老人ホームが好調に推移し、本格参入への判断材料になった。