米アマゾン・ドット・コムのWebサービス部門アマゾン・ウェブ・サービシズは2010年11月15日、GPU(グラフィック処理プロセッサ)を使ったIaaS(インフラストラクチャ・アズ・ア・サービス)を提供開始した。米エヌビディアのGPUである「Tesla M2050」を使った計算機処理サービスを、アマゾンの「EC2」経由で提供する。GPUをグラフィックス処理以外に活用する「GPGPU(汎用GPU)」と呼ぶ分野が、クラウドサービスにも登場する。

 新メニューは「クラスターGPUインスタンス」。一つのインスタンス(利用単位)当たり、Tesla M2050を2個、インテルのXeon X5570を2個使い、メモリー22Gバイト、ストレージ1690Gバイト、10Gビット/秒のイーサネットを提供する。1インスタンスの利用料金は1時間当たり2ドル10セント。

 GPGPUとはCPUとGPUを組み合わせ、浮動小数点演算や整数演算といった演算処理をGPUで高速に実行する処理形態のこと。Tesla M2050は1プロセッサ当たり448コアを搭載しており、アマゾンによれば一つのインスタンスで1兆FLOPSを超える処理能力を備えるという。

■変更履歴
当初、サービスの提供開始日を2011年11月15日としていましたが,2010年11月15日の誤りでした。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。 [2010/11/16 13:55]