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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

というか「なぎなた最強伝説」根強いよな! 例の「MASTERグレープ」もその流れに…過去の例も再確認

なんどか紹介しているこの漫画「MASTERグレープ」(リンク先に試し読みあり)

http://gekkansunday.net/series/master

最も強い武器は何だ――!!?

高校受験を控えた佐倉勇太が出会ったのはちょっと変わった言動の少年・梅崎武道。
(略)
剣術・槍術・棒術・杖術なんでもござれ!
多種多彩な武器が飛び交う“異種武器格闘”アクションコメディー開幕!!

ここでの連載開始時の紹介記事

ゲッサンで「(平時の日本での)武器格闘術」がテーマの漫画「MASTERグレープ」が始まる。 - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20161018/p5

いま1巻も出た中で、どんな展開になっているかというと…

・主人公たちが通う学校は、いろんな武道をまとめて練習できる武道部(だっけか?)がある。部は名門だが、互角以上のライバル校もある。
・そして全国の、そういう部が、好きな武器を選んで?戦って競う大会がある


という大前提があります。
そして、その部に入ってないけど、めちゃくちゃ強い女の子がいるのです。時々その部には出入りして、おかしとかを盗み食いする。
現在、この女の子が中ボス的な位置づけなんですね。


で、その属性が、出ました「なぎなた」。

この女の子はチビだが、なぎなた使いで、めちゃ強い。部に入ってないのもそもそも、「自分が武道部に入るより、なぎなた部を作り、薙刀の世界に皆を引き込みたい」と思っているようだから、なのだ(明言はされてない…※その後、実はもっと違う野望を抱いていたことが判明!!詳細は同作品で)

そして、実はさっきまで主人公、主人公と言ってたが、この作品はいわゆるホームズとワトソン、超人的な力をハナから持っているヒーロー役と、それの観察者、語り部を務める平凡なワトソン役のWキャスト。
そして、ワトソン役もずっとその位置にいるのではなく、自分も強さを求め、少しづつ強さを学んでいく胸アツの展開、っぽいんだよね。

そして、そのワトソン役も、薙刀を武器に選ぶようなのだ。

ホームズ的な立ち位置の最初からヒーローの子は杖術だという話は前に述べた通り。ここはここで、流派として自分の武器たる杖を
「突けば槍 払えば薙刀 持たば太刀 杖はかくにも 外れざりけり」
と称し、なぎなたは強いと認めたうえでその特徴はうちも備えているよ!と主張するのである。



しかし、なぎなたは実は最強である、という議論は、やたらと根強く、深い。というか、おいらがそれを受けて記事を何度も書いている(笑)
そして実に描写が多いのである。


最強伝説黒沢 第一部 10巻

 

最強伝説 黒沢 10

最強伝説 黒沢 10

福本和行氏はキックボクシングの経験もあるそうで、今も「最強伝説黒沢」では格闘技的な話題を描いてる(合気道vsタックルとかマウント返しとか…)けど、第一部ではこんな薙刀論議描いてた。
というかこれは「数十人単位の戦闘の技術論」で、ここをえがく漫画は結構穴場な気も(不良ものにはあるかな?)。「先端黒塗り棒」の話も面白い 。


「軍鶏」 24巻

「軍鶏」にもまさにストレートに「最強武術・なぎなた」という設定が登場してる。(試合前の特訓の一環)
 

この女師匠は生け花とお茶の師匠でもあり、最初は生け花を見せる。そこで、その美をまったく理解しない主人公と対比させて、無力なつなぎキャラ、伝言役かな?と思わせて、実は薙刀使いだったと。

しかしはっきり「薙刀こそ最強の武術かもな」と主人公に認めさせる格の高さ。
実際に強いからだ、というのを認めればファイナルアンサーだろうけど、この格闘技漫画、あるいは小説講談を含めた大衆文化における「実はなぎなた最強だよ」の『イメージの歴史』は謎かも。 https://pic.twitter.com/8SVCPCGoBp

閑話、「なぎなた最強」というより「足への攻撃最強」?


信長の忍び比叡山焼き討ちの回より。7巻

だが、最強の名前をほしいままにする一方で、なぎなたは実際問題として、鎌倉−戦国時代を経て戦場であまり使われなくなり、いつのまにか「女子のたしなみ」になったわけで。

それはここにあるように「集団戦闘には向かないから」でいいの?
そりゃぶんぶん振り回すわけだから、密集できないのは事実だろうなあ、
槍は密集可能だ。そこで「ヒストリエ」などでも語られる、密集の槍と盾によるファランクス戦法、そこからつながる方陣戦術、騎馬の突撃に対する槍衾、みたいなものになっていくのかもしれんが。

あさひなぐ

まあ、今なぎなた漫画って普通のイメージでは「あさひなぐ」だろけどさ。
自分は登場したとき、やれやれ、またマイナー競技や部活動に光を当てるって漫画か。「とめはねっ!」でスピリッツには十分だよ、と思ったものだった。すいませんです。
人気とキャリアを重ね、映画にもなりまことに目出たいが、

下のコマのような武道的薀蓄はあまり前面には出ないな(出たら人気取れんわ!)

しかしメガネの主人公含め、部員は夜な夜な薙刀片手に下北で不良狩り、横須賀で米兵狩りをして強くなった訳だ(俺的裏設定)

GS美神

手持ちのなぎなた最強漫画の資料は打ち止めだが、例外の例で「GS美神」を。何しろヨーロッパの魔王に完勝だからな(笑)
薙刀」を小道具にすれば「ばあちゃんが強い」ことになり、それがギャグになる…というのはオバQの昔からあるネタ。


椎名高志は90年代の少年サンデーを引っ張った新世代のひとりだけど、実は相当に「古典に通じてる」人で、それが強みでもあり弱みでもあったような。(面白いんだけど一見さんには向かないギャグ多し、みたいな)


空手小公子小日向海流

今書いてて「あ!この作品も薙刀vs武道で薙刀TUEEEって話出てくるわ!」と気づいたのだが、画像をGETするのを忘れてた。あとから追加できたらしよう。たぶん20-21巻前後、あとその前も
(追加しました)

21巻は使い手が表紙にもなってる



補遺「Z」

ゾンビ漫画というくくりだったので失念していた。
ちょっとでも爪や歯で傷を負わされると感染してしまう(遠間からしか攻撃できない)、「ダメージ」を与えても無駄なので移動手段たる足を斬るほうが有効、というシチュエーションで薙刀美少女が活躍。

過去の紹介記事

相原コージのゾンビ漫画「Z」などから「設定共有の上でのオリジナル性」を考えたりしてみる。【創作系譜論】 - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20130522/p4

その他資料集


 

あらゆる武術で最も実戦向きの武術ってなに? 棒術か?銃剣術か?薙刀か?|戦うヒト速報:2ちゃんねる格闘技ニュースまとめ http://tatakauhito.blog.fc2.com/blog-entry-1323.html

 


情報メモ


という、作品があるらしい。これ以上の情報をまったくもっていないので保留。下のmachida情報とも合わせて。



そして、森友学園問題の真実にもつながる


ここにも書いた

「世界の首相・大統領夫人が闘ったら、多分日本が最強」…安倍夫人アッキーは魔の兵器・なぎなたの使い手!本日最強の証明 - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20141004/p1

つまり、森友学園は「一強首相への忖度」とか「財務省の不正」とか「大阪の維新利権」とか「籠池の詐欺事件」とかいろいろな見方があるが、どれも的を外しているのだわさ。


アッキーが物理的・武道的に最強の存在である、
これが原点。

力とは?強いとは?
「ぶっちゃけ、ワガママを通すことができることさ」と、言われる。
実際のところ、アッキーは首相夫人の威を借りてるとか、天然の家庭内野党、とかそういう話ではない。

その武力(薙刀)で、日本国と対等の同盟関係を結んでいるのである。だからどんなワガママでも通るのである。アンチェインなのである。

なにか、いろいろなものがまじったが、
そういうこと!!

過去記事 主だった話は以前も描いてる

過去エントリ

なぎなた最強説の謎(格闘技漫画より) http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20060114#p1
■今の日本で最強の「武器格闘術」は?  http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20060209#p1
■格闘技と「小集団戦闘」の違いについて http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20060427#p1
■『最強論議』に結論⇒「社会的に携行可能な武器の使い手が最強」。〜では、今の日本では? - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20150617/p1
ゲッサンで「(平時の日本での)武器格闘術」がテーマの漫画「MASTERグレープ」が始まる。 - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20161018/p5

とくに大きな字にしたリンクは、なぎなたが最強でもあってもなお「でも、日常的に携行、常備できないのだからそこは欠陥では?」という大問題を論じています。






コメント欄より(id:machida77 案件 )

machida77 2017/05/01 12:23
ツィートにブックマークコメントを少し書きましたが、こちらにもう少し詳しく書きます。

薙刀の強さの知識伝播

漫画『必殺!!闇千家死末帖』は江戸時代を舞台とした必殺仕事人のような話で、終盤の敵に薙刀使いが登場します。その強さの説明でも剣道と薙刀の異種試合への言及があります。そうした知識は武術に特に興味がある人以外にも漫画等での紹介で知られている可能性があります。また、撃剣興行や演武会で知られる薙刀術の園部秀雄の強さや逸話が知られています。
 

ゾンビと薙刀

ゾンビに対する武器として薙刀の評価が高いというのは海外でもある話で、『The Zombie Combat Manual: A Guide to Fighting the Living Dead』など、ゾンビに関する考察や小説での登場例はかなりあります。
 

薙刀と柳剛流

柳剛流には秘伝として薙刀の技があります。そもそも同流の「断足之法」、脛切りは薙刀の技法を剣術に取り入れたものとされています。


gryphon 2017/05/01 12:34
あれま、末尾とブックマークに「例によってid:machida77 案件」と書いてオチにする予定でしたが先回りされました(笑)