ソーシャルネットワークサービス(SNS)への関心が高まっている。昨年に大ブレイクしたTwitterに続き、今年も年明け早々Facebookが大きな注目を集めている。TwitterやFacebookは、チュニジアやエジプトで大規模な反政府デモを生み出す触媒になったとも言われる。このように最近では、ソーシャルネットワークサービスが世界を動かすほどの大きな影響力を示している。
最大の特徴はメディアに匹敵する情報の伝播力
ソーシャルネットワークサービスが大きな影響力をもってきている最大の理由は、その強力な情報伝播力にある。
ソーシャルネットワークサービスとは、もともとユーザー同士でのコミュニケーションの場を提供するもの。サービス提供者側はコンテンツそのものを提供せず、ユーザーが提供した情報を基本的なコンテンツとして、それをユーザー同士で共有するための、あくまでインフラという存在である。
TwitterやFacebook、mixiといった多くのソーシャルネットワークサービスでは、誰かが書き込んだ情報は、その人とつながっている人たちに伝わる。Twitterであればフォローしている人たちに伝わるし、同様にFacebookなら友達、mixiならマイミクシィとなっている人たちに伝わる。この情報の伝達はほぼリアルタイム。誰かが書き込んだ情報は、時間差なくほかの人たちに届けられる。
特にTwitterの場合は、「リツイート」(RT)と呼ばれる手段で、自分の興味のある情報については、すぐにほかの人にバトンリレー形式で伝達できる。リツイートはワンクリックするだけの非常に簡単な操作なので、ちょっとでも関心をもった情報は気軽にリツイートできる。
こうした仕組みによって、多くの人が興味をもつ話題は、ソーシャルネットワークサービスの世界であっという間に拡散していく。例えば、ある人が書いた情報が100人のフォロワー(その人をフォローしている人)に伝わったとしよう。この情報を受け取った人全員が、それぞれ100人のフォロワーにリツイートするだけで1万人に伝わる。同じ要領でもう1度リツイートすれば100万人もの人に情報が伝達する。
これは、簡単に言うとソーシャルネットワークサービスの利用者は簡単に広く情報を発信できる可能性があるということ。ソーシャルネットワークサービスは、誰でも簡単に利用できる“メディア”としての機能も果たしている。このことから、最近では「ソーシャルメディア」と呼ばれることも多い。チュニジアやエジプトの大規模デモも、デモに参加する人々が意思を伝え合うメディアとしてソーシャルネットワークサービスを活用した結果といえるだろう。
ITproの記事に専用のボタンを用意、積極的な“伝播”を
最近では、検索サイトでもソーシャルネットワークサービスの情報も検索結果に反映させるようになってきた。つまり、Twitter上で数多くリツイートされた情報などが、検索結果の上位に表示されるようになっている。ソーシャルネットワークサービスの中だけでなく、一般の検索にも影響を与えるようになってきているのだ。
このように、ソーシャルネットワークサービスの影響力は大きくなっているし、今後もまだまだ大きくなりそうである。そこで、ITproでもソーシャルネットワークサービスを全面的に活用することにした。すでにお気づきの人もいると思うが、各記事のタイトルの下にソーシャルネットワークサービスなどを利用するためのボタンを表示するようにした。
ITproで用意したのは、Twitter、Facebook、mixi、はてなである(ほかに、情報をクリップするクラウドサービス「Evernote」、「印刷」、「ヘルプ」のボタンもある)。気に入った記事や役立つ記事があったら、タイトルの下にあるこれらのボタンを押して、あなたのフォロワーや友達、マイミクシィにITproの情報を積極的に“伝播”していってもらいたい。
また、Facebook上にはITproのファンページも新たに用意した。こちらでも、新たに公開した新着記事をはじめ、様々な情報を提供していく予定なので、Facebookユーザーの皆さんには「いいね!」を押してもらいたい。